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2021年5月25日火曜日

旦那の年金受給申請に着手す

 リガのアパートに日本の年金の書類が届いていたのであった。

旦那はホクホクで、「日本の年金が貰える!」と喜んでいた。だが、日本の手続きの面倒臭さを周知している管理人としては、ここからが正念場と腹を括るしかない状況である。

さて、日本で働いたことのある外国人は、厚生年金分は大抵払い戻ししてもらって帰国している。だが、それでもある年齢に達した時に貰える年金があるのである。うちの旦那の場合は2年間日本で働いて、それに相応する分が年金として今年からもらえる。年に一度ちょっとラトビア的には豪華なディナーを夫婦で食べられるかな、ぐらいの金額だが、それが毎年ずっと続くのをもらわない手はない。

それにしても、何しろ何もかもの手続きが物理的な郵送ベースなのである。

住所変更一つオンラインでできない。だいたい、e-mailアドレスを書き込む機会が全くない。つまり、どんな質問もメールやオンラインで受け付ける機会がなく、全てが郵送なのである。その、郵送で送った書類をきっと独自のデータベースとかそんな感じのものにぽちぽちと入力しているのだろう。なんという非効率。そして、きっと何か記述に不備があったりすると、郵送で「ここ間違ってるから訂正して送り直してください」とか言ってくるのだろう。

送られてきた説明書類は数年前に作られてその後精査されていないもので、平気で間違った情報が書かれている。年金機構のHPへ行くと、各国での年金受け取りの通貨が一覧表になっていて、例えばラトビアはユーロでの送金と決まっている。これは受け取り者が選べるものではない。だが、送られてきた書類には「送金は全て米ドルになります」と書かれている。普通、欧州だったら大抵の人が複数通貨の口座を持っている。だから送金先の銀行口座は普通通貨ごとに別々になっている。それで、ああ、そうか、米ドル口座じゃないとだめなのね、と思って米ドル口座情報を送ったら、きっとその後トラブルになるのだろう。

そんな情報も年金機構の英語HPには全く書かれていない。

日本で働いて自国へ帰った外国人に意地悪しているとしか思えない処遇である。

管理人が理研で働いていた時代は、それは沢山の外国人研究者が同僚だった。彼らはちゃんと年金を貰えているのだろうか?ちょっと心配になったのであった。


8 件のコメント:

さんさん さんのコメント...

私も65だったか70だったか「そういえば俺だって若い頃の社会保険とボーズになってからの国民年金、確か足すと25年以上払っていたはず…と思って手続き資料を請求しましたら届きました。
届いたのはいいのですがその書類に書いてあることがわからない,ホント「もしかしてこれ日本語だよなぁ、俺って日本語が読めても理解できないアタマになったんだろうか?」と思わせる内容で「一時は短気起こして「ええわ、もう」と半年以上放っておいたのですがカミさんの親類に社会保険労務士なる恐ろしげな商売の方がいらっしゃるのに気が付きまして相談しましたら(あの頃はまだ国際電話高かったなぁ)「それはお分かりにならないのがフツーでして…」ですって。
そのためにこそ社会保険労務士って社会システムの職業があってそれがあるからこそお国は職責の執行が間違いなく行われるわけでありまするからして云々といいう説明「だけど士がつくご商売の方って料金がおたか…」「あなたが亡くなるまでに受け取られる年金総額と比べればスズメの涙ほどでありますよ」ですって。
でもって餅は餅屋で注文してそれで世の中うまくまわりますって、てな話…
なんだかなぁ。
外国籍の研究者、たとえ日本語が母国語でも何言っているのかよくわからない言語で書かれた(もっとも英語だってあまり自慢はできない。永住許可取る時に書いた書類だって<これって英語?>的な文章でしたぞ)要するに曖昧さ、誤解釈例外を一切排除した文書ってものは言語の違いを超えて超ギクシャクした人口語的なものになるんでしょうね)書類を渡されて「はいこれ書いてね」って言われたって苦心惨憺した結果が夫婦の一回のディナー代ぐらい
ならば「いい、僕もういらんわそんなもの。」とほっぽる人の方が多いんじゃないでしょうか。ましてや近頃メディアでも目にする職業訓練生なる名前の単純肉体労働従事の外国人、社会保険やその他もろもろとても一人一人なんとか士に依頼できるとは思えない。どっかの口座に「未払い保険金」なんてタグつけてごっそり溜まっているんじゃないですかね。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。
わかります、その「これ日本語なのに」気分。短気起こしたくなりますよ。
我が家の場合は額が少ないので本当に投げ出したくなります。これも毎年生存確認の書類とか送るわけで、まあ、そのうちルーチン化して慣れるのでしょうが、なんだか気分が暗くなります。さらにまだ先ではありますが、自分の時も不安です。今から不安に思っても仕方ないので、まあ、まずは目の前の旦那の書類をなんとかしたいと思います。
確かに職業訓練性とかの外国人とかどうしてるんでしょうね。

紫陽花 さんのコメント...

アナログで送って返信してもらってデジタル化してミスをする、というのが
日本の年金制度です。だれも責任は取りません。
デジタル庁が出来るそうですが、管理人さんが望むような紐づけが出来て簡単に
なるかは闇の中です。

管理人さんの目に留まったニュースかもしれませんが、アメリカのコロナ関連の
給付金の小切手がかつてアメリカに滞在していた人仕事をしていた人にも送られて
きたそうです。勿論受け取った人のほとんどは間違って送られてきたものでした。
知人はご主人には送ってこず自分には来たのですが、アメリカってすごい国だと
感心しつつありがたく現金化したそうです。そのことを聞いた翌日に
新聞で小切手を返送するようにという記事が出ていたので困っていました。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、紫陽花さん。
マイナンバーとか、なかなか難しそうですね。私の年金請求の時にもデジタル化は間に合わないんじゃないかと思っています。あ、でもハンコは廃止されてました。一歩前進です。
そのニュースは知りませんでした。間違えて小切手を日本にまで送ってくるって大胆ですね、アメリカ。現金化してしまったのに小切手を送り返せと言われても、もう無いですしねえ。それは全く困りますね。

現役lecturer さんのコメント...

> 送金は全て米ドルになります
ユーロ建て口座への送金だと、両替手数料はかかりますが受け取る事はできます。
某国の大学の科研費の審査の査読をやった経験があります。雀の涙ほどの査読料がでますが、ユーロ建て送金で送られてきて、ポンド建ての口座に入金。日本の銀行への国際送金手数料よりは安いですから…
まぁ、国際送金システムのSWIFTは、アメリカが主管で、銀行間決済は米ドルになりますから、その流れでしょう。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、現役lecturerさん。
なるほど、ありがとうございます。それならユーロ建て口座にしておいた方が面倒くさくなくて良いですね。とりあえず今はユーロも米ドルもゼロ金利の上に、アメリカへ旅行するのはだいぶ先になりそうですし、米ドル口座に貯めていっても意味ないですし。ユーロ建て口座を指定しておこうと思います。

かまくら さんのコメント...

前に年金の記事を管理人さんが書かれたときに「面倒な事が起こるのか」とちょっと心配していたくらいですが、今回の記事で「これは・・・。近所に住む日本人のお友達(80超え)に手続きどうだったか聞いておかねば」とお尻に火がついた気分になりました。前に彼女に聞いた時「日本の役所は親切で」と聞いていた気がするので、ちょっと気を緩ませていたのです。
日本に帰ると時々年金の事務所に出掛けて、手続きやいくら貰えるのか計算してもらっていたのですが、自分が貰える年齢に達する時にには既に破綻しているのでは、と心配でたまりません。

それにしても複数通貨の口座、初めて聞きました。それ、すごく便利ですね。日本にいた時は外貨預金の口座を作っていましたが、イギリスではあるのかないのか。私の周りでは誰も持っていないのです。今度街に出たら銀行に行って聞いてみたい項目に入れておきます。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、かまくらさん。
先輩たちの声はとても役に立ちますよね。日本のお役所は、きっと現地に行って対面で聞くと親切なんでしょうけれど、日本へ行かずにとなると結構厳しそうです。日本へ一時帰国した際に直接アドバイスもらうというのは効率的で良いと思います。
違う通貨の口座は特に通過間で利率に大きな差がある時は便利なんですが、今は主要通貨の金利はほぼゼロなのでどうかなと。外貨の小切手や現金を持っているときにその通貨の口座に入れて、適当に定期預金を組むって感じです。只今はもう、ゼロ金利なので。