久しぶりにラトビア国立オペラのプレミア公演へ行ってきた管理人夫婦である。
演目はカヴァレリア・ルスティカーナとパグリアッチ(道化師)である。この二つのイタリアオペラはどちらも短いので二つ一緒の公演になることが多い。以前にもラトビア国立オペラで見たことがあったのだが今回は新演出ということで楽しみにしていたのであった。
この二つのオペラは短いから組み合わされるということも大きな理由ではあるが、どちらも愛情と裏切りと密告という共通のキーワードがある。典型的な「恋人(妻)が裏切った、許せん、その関係を壊してやる、恋人が悲劇の最後を遂げる」、ババーン!という展開である。人間関係も誰が夫婦で誰が不倫相手かを押さえておけば字幕を見なくても大丈夫なパターンである。
さて、カバレリア・ルスティカーナで事件が起こるのはイースターである。美しい旋律で物語を追わなくても楽しめるオペラであった。物語中盤の間奏曲はおそらく誰でも聞いたことのあるもので、まるで讃美歌なんじゃないかというような深みのある曲である。
歌手は素晴らしいロシアのソプラノTatiana Trenoginaが主役のサントゥッザで、その声量たるやものすごいものであった。ラトビア人歌手ではRaimonds Bramanis(テノール)や管理人の推しバリトンのJānis Apeinis がそれは素晴らしい歌声を聞かせてくれたのであった。そしてラトビア国立オペラで忘れてはならないのがコーラスである。常に圧巻のコーラスを聴かせてくれるのである。
演出は割とシンプルではあったが、最後の「恋人が悲劇の最後を遂げる、ババーン」部分はちょっと血の気のひくものであった。観客の不意を突いてアッと驚かせて血の気を引かせるという仕掛けは管理人としては絶賛したい部分である。
同時放映でラトビアのテレビで生中継されたのだが、ラトビア国内出ないとそのアーカイブは見ることができないので代わりに2019年にウイーン国立オペラで上演された同オペラでラトビアの誇るメゾソプラノであるエリーナ・ガランチャが主役のYouTubeを下に貼っておきたいと思う。この2019年の演出では最後の「恋人が悲劇の最後を遂げる、ババーン」の部分は主人公のサンタッザが「ガーン」となっているだけなので、ちょっと物足りないしイタリア語を解さない観客には「あれあれ?なになに?どした?」で終わってしまうんじゃないかなと思ったりもしたのであった。