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2025年7月25日金曜日

枝豆とそら豆の食べ方について

先日、イギリス人彼氏とラトビア人彼女のカップルが我が家を訪ねてくれた。
グリリをしたりするのだが、イギリス人彼氏は枝豆が好物だというのでおつまみにと枝豆とそら豆を茹でたものを用意した管理人である。枝豆はサヤ付きの冷凍品でスーパーで普通に入手できる。そら豆は今が旬の新鮮なものである。案の定、枝豆を見て彼らは喜んでくれたのであった。こちらも嬉しい。ただ、見ているとどうも勝手が違うのである。

なんと器用に枝豆をナイフとフォークを使って枝豆を鞘から出して食べているのである。

そら豆は鞘から出した状態で茹でたものだったのだが、豆の周りにはちょっと厚めの皮がついている。まあ、普通に手で剥いて食べてくれるかと思ったが、剥かずに普通にフォークで刺して食べていたのである。

色々な意味で新鮮で驚きである。

思えば、枝豆などは日本人にとって身近すぎる食べ物だが外国人にとっては違うわけである。確かに以前ラトビア人の友人に枝豆はどうやって食べるのか聞かれたことがあったのも事実である。ああ、鞘から出した冷凍枝豆を茹でたほうが親切だったのかもしれない。でもそれでは枝豆の風情を損なうというものである。

海外の人にとって皮というのは割と気にならないものなのかもしれない。そら豆の豆の周りの皮は管理人には剥かないと食感が悪いと思うわけである。そういえば確かこちらの人たちは桃の皮を剥かずに丸齧りしたりするし、杏の身も皮ごとガブリである。そら豆の皮如きは気にならないのかもしれない。 ああ、そういえばラトビア語では「些細なことだよ、気にしないよ」という意味で「Pupu mizas」という表現がある。直訳すると「豆の皮」である。そうか、元々気にしないんだ、と妙に納得のいった管理人であった。

2025年5月22日木曜日

紫のスープ

まずはこれを見ていただきたい。

旦那が作ったスープ。この写真ではちょっと赤っぽく見えるが実際はもっと紫色のスープ。

ラトビアではビーツ料理が色々とあるのでピンクのスープやポテトサラダなどに最初はギョッとさせられるものである。だが、もうかれこれ20年も住んでいるとピンクの食品は普通に格下げ済みである。今回驚いたのは紫だったからである。

この写真は骨付き鶏肉で出汁を取って具にはニンジンとジャガイモ、そして少しご飯が入っているというものである。一体何がこのスープの色を紫にしたのか。

それはにんじんである。

いつものスーパーでいろんな色のにんじんのパックを買ったのである。旦那は普通のオレンジのにんじんと黒いにんじんを使ったという事なので、紫いろは黒いにんじん由来だと思われる。
いろんな色のにんじんのアソート。この黒っぽいやつを使ったそうな。

黒っぽいにんじんはアントシアニンを多く含むので、まあ、スープが紫になってもおかしくはないわけである。

ちょっと驚いた管理人であった。


 

2025年5月18日日曜日

旦那週間終わる

 今週は旦那週間であった。

旦那の誕生日と名前の日が一週間の間に両方ある、という感じである。それらを包括して土曜日にパーティと、なんというかまあ、飲み会週間だったのである。

旦那週間の間はやはりそれに全集中である。

流石に旦那週間なので料理も久しぶりに管理人が作ったわけである。メニューは前菜で枝豆、春巻き、ピミエント(小さなピーマンをプライパンで炙ったもの)と各種ハムで、メインはうさぎのオーブン煮込みである。付け合わせにニンジンのグラッセとパスタ。デザートはチーズとジャムといった具合である。

前菜には最近ブームになっている日本っぽいものを集めてみた。というのも鞘付き枝豆の冷凍品とか冷凍春巻とかがスーパーで普通に売られるようになっているからである。どちらも大人気であった。ピミエントはスペインのタパスなどでよく見られるものだがやはり最近スーパーで売られているのを見つけて前菜としたのであった。これはピーマンより薄くて柔らかく、味はピーマンよりちょっとスパイシーな感じなのでウオッカのお供には最適である。

うさぎのオーブン煮込みは特にホームパーティには便利で、前日に2時間ほど煮込んでおいて当日生クリームを投入してゲストがくる30分前からもう1時間煮込んでおくということができるのである。ここに付け合わせのタリアテッレなのだが、うさぎオーブン煮込みの煮汁をソースにすると最高なのである。

炭水化物を抑えている管理人家としてはデザートはなかなか難関である。

大抵の場合、管理人家のデザートはチーズである。ソフト、ハードなど適当に揃えたチーズにジャムを添えるだけである。今回はゲストの一人が持ってきてくれた柑橘系のジャムを添えたのであった。

ホームパーティ終盤はコーヒーとかお茶とかが必須である。何がいい?コーヒー紅茶緑茶果物茶、と聞くと緑茶と答える割合が多くなった。日本から買ってきたセブンイレブンの緑茶ティーバッグで大抵はゲストの目が大きく見開くものである。最近はスーパーでも抹茶の取り扱いが増えている。いや、抹茶よりセブンイレブンの緑茶ティーバッグを輸入してほしいものだと個人的には思っているのであった。


2025年5月8日木曜日

世界一古くから営業しているレストラン、Botin(マドリッド)

 マドリッドは初めてということでかなり色々と下調べをした管理人である。その中で是非とも訪れたいと思ったのがBotinという今年で創業300年のギネス認定された「世界で最も古くから営業しているレストラン」であった。このレストランの目玉メニューは仔豚のローストである。

仔豚のローストと言えば我が家でも毎年のように年越しに焼いていた訳であるが、なんといってももう流石に家で仔豚をローストして食べ切れる年齢ではないので何年もご無沙汰していたのであった。仔豚は美味しい。実に美味しい。ああ、あのカリッと焼き上がった皮をもう一度。というわけで行く気満々で5月の旅行用に1月に予約したのであった。大変な人気店なので予約しないとまず入れないのである。しかも、管理人夫婦はただの予約ではなく、開店1時間前からの店内ツアーのついたセットメニューを申し込んだのであった。

当日、店へ行ってみると店内ツアーは管理人夫婦だけであった。

ガイドさんはイギリス英語を話す30代後半ぐらいの女性で、くまなくレストランの歴史やら建物の構造やらを説明してくれたのであった。

この部分はレストランの中でも最も新しい部分なのだそうな。何もかもがすでにアンティークであった。

店の心臓部とも言える薪オーブン(右側)とすでにローストされた仔豚の開き。創業以来火を絶やしたことがなく、コロナ禍で閉店していた際も従業員がかわるがわるやって来て火をくべていたのだそう。窯が冷えてしまうとヒビが入ったりしかねかいということであった。窯の入り口は小さく見えるが、この仔豚の皿が40枚一度にローストできる奥行きのあるものなのだそうだ。

このレストランは人気過ぎて100以上のテーブルがあるにもかかわらず1ヶ月前でも予約が取れないのが普通なのだそうで、その数の仔豚のローストを注文を待って焼いていたのでは間に合わないのであろう。仔豚は1匹3kgほどの小さなものである。塩とオリーブオイルと香草だけでローストするのだという。

実はこのレストランは作家のヘミングウエイがマドリッド滞在期間中に常連客だったということで、彼の定席というのがあるのである。ダメ元で開店前店ツアーのガイドさんにヘミングウエイの席で食べたりできますかね?と聞くと「もちろん!あなた達が今日の最初のお客さんですからどの席でも選べますよ」と言って早速手配してくれたのであった。ヘミングウエイの「日はまた昇る」の中にこのレストランをモデルにした部分が出てくるのだそうな。

そのほかにも有名人が多数来店したということで英国のチャールズ国王が皇太子時代に訪れた時のサインやらも飾られていた。

さて、店内ツアー付きのセットメニューは実に盛りだくさんでメインの仔豚のロースト前に前菜が4品出てくる。さらにワインも二人でまるまる一本、そしてデザートも付いている。どれも昔ながらのスペイン料理で美味しいのだがいかんせん量が多い。メインの仔豚のロースト用に胃袋の隙間をセーブして前菜達は半分以上残さざるを得なかった訳である。そして、メインを食べた後にもうデザートなんて無理無理ということで店員にデザートはいらないと伝えたところ、

味見だけでもしてください、チーズケーキひとつお持ちしますから。

というので恐る恐るチーズケーキを味見してみると、これがもう絶品なのであった。いわゆるバスクチーズケーキなのだが中がとろっとろである。そして何ともこれが赤ワインに絶妙に合うのである。実際、仔豚のローストよりこのチーズケーキの方がこの店の名物なんじゃないかと思うぐらいであった。

接客もとても丁寧で大変満足であった。

2025年1月27日月曜日

サンセバスチャン@2025

 学生さんの卒論発表会と博士論文のプリディフェンスを終えた翌日早朝、念願のスペインはバスク地方へと休暇を過ごしに行った管理人夫婦である。

バスク地方は美食地方として有名で、特にサンセバスチャンは日本人にも人気の美食の街だということである。リガからは直行便がないのでフランクフルト経由でビルバオという街へ飛び、そこからバスで1時間半かけてサンセバスチャンへ辿り着いたわけである。

サンセバスチャンではピンチョスという一口サイズの小皿料理が有名で、町中に溢れるバーではその店その店の工夫を凝らしたピンチョスがあるのである。それらのレシピを町中のバーで公開共有しお互いに切磋琢磨して世界一の美食の街と呼ばれるようになったということである。そして、平日でも昼間っからバーで立ち飲みをしている人で溢れているというアルコール好きの天国のようなところなのである。

何しろ美味しい。しかも一皿3から5€ぐらいが普通でワインもグラス一杯が3€ぐらいである。サンセバスチャンで過ごした4泊をとにかく食べて飲んで過ごした管理人夫婦であった。

ピンチョス。基本的にはパンの上に色々乗っかっている小さなおつまみである。どれをとっても大変美味しい。意外な組み合わせのものが多い。

ウニのムースとかもある。下段はピンチョスではなくレストランの前菜。右に写っているのはガリシア風タコ。超絶美味しいタコ。

ワインはチャコリという微発泡白ワインが地元の名物で発泡ワイン好きの管理人は存分に楽しんできたのであった。

2024年10月29日火曜日

カボチャをやっつける

先日、ブログでラトビアにはこんなカボチャがありますよという話を書いてから、なんだか無性にカボチャが食べたくなった管理人である。そこで、いつものスーパーのデリバリーでカボチャを注文したら巨大なカボチャがやってきたのであった。

比較になるようなものを一緒に写さなかったので、なんともわからないと思うのだが、これは総重量4kgのBlue Buttercupというカボチャである。

 このかぼちゃは唯一カボチャの煮物を作ると「なんとなく許せる」ものができるものである。用途はロースト、スープなどで生食には適さない。以前これの切り身を買ったときには煮物にしたのだが、ちょっと水っぽいかなという印象であった。今回はこれをどう調理するのが普通なのかの調査をしたわけである。このかぼちゃの場合は一律でまずはローストする、が普通のようである。大きめの切り身をローストしてピュレにしたりとか、キュービックに切ってローストしてサラダに入れてとか、色々である。今回、管理人家ではスープに仕立てたかったので4kg全てを厚切りにしてローストして一旦ピュレにしてスープに使い、残りは冷凍することにしたのであった。

写真右下が真っ二つに切ったところ。写真左下がオーブンでローストした後。写真上が完成系でトッピングにバルサミコ酢をちょっぴり。

さて、このBlue Buttercupというかぼちゃはローストするとそれはものすごく甘いかぼちゃなのであった。今回初めてローストしてみたのだが、ロースト後に皮(薄緑色の部分は普通に食べられるが、一番表面に薄い食感の悪い皮がある)を取り除くときに味見をしたら、衝撃的に甘い。その後フードプロセッサーでピュレにしたのだが、そのピュレと言ったら「栗きんとん?」というぐらい甘いのである。もちろん何も加えていない。ローストする際にオリーブオイルを塗ったぐらいである。

ぴえちが横で待機しているので時々ローストかぼちゃの端切れをあげたりするともう目を輝かせて

あたち、いくらでも食べます

とずっと動かずに待機していたのであった。

さて、結局2kg以上のピュレストックを冷凍し、1kg弱のピュレと昨日作った鶏のゼリー寄せのスープを使ってスープを作ったのであった。ピュレはローストカボチャを粉砕しただけなので濃厚すぎるというわけで鶏だし汁と牛乳で好みの感じになるまで薄めて塩コショウ、ナツメグ、そしてカイエンペッパーを結構投入したのである。出来上がりは、大変濃厚でかつ少しピリリ、そしてトッピングのバルサミコ酢で大変満足のいく仕上がりであった。冷凍ストックしたピュレがあるので、次回はもっと簡単に作れるのが喜ばしいことである。

ちなみに管理人調べでは、このBlue Buttercupという品種はもちろん西洋カボチャなのだけれど、日本の栗カボチャに近いというか、日本の栗カボチャはもともと西洋カボチャのbuttercupを元に品種改良されたものだということである。きっと元々のbuttercupよりもっと身に水分が少ないように改良されたのであろう。このbuttercupというカボチャはとにかくびっくりするぐらいロースト後が甘い。日本のかぼちゃの煮付けより甘い。日本の石焼き芋の蜜の入ってるやつより甘い。

調理法でいろいろ変わるなあ、と思った管理人であった。

2024年10月23日水曜日

秋真っ只中

南国マルタへ出発する時にすでに始まっていた紅葉は、帰ってきたら真っ只中であった。

黒い誰かさんは落ち葉の上だとはっきりくっきり。

気温は日中プラス10℃から15℃ぐらいの穏やかな暖かい秋である。ぴえちを連れてちょっといつもより長めのお散歩が気持ち良い。落ち葉を両手で掬って風に舞わせると捕まえようとしてジャンプするぴえちである。

ラトビアの秋はこれといって旬の食べ物があるわけではないが、キュウリやトマトが通年の植物工場ものにとって代わってしまうので、久しぶりにフレッシュなザワークラウトを食べようという気になるのである。

そうそう、さすがにかぼちゃ類は秋の旬ではある。ハロウィンが近づいてきているので一層店先にはカボチャがたくさん並んでいるわけである。ラトビア語でカボチャはkirbis(キルビス)である。管理人が通常利用しているスーパーのカボチャ宣伝によると結構色々種類があるようで、ハロウインでランタンを作るのに使うようなオレンジのやつはスープや蒸しカボチャ用、木の実カボチャと呼ばれている薄緑色の皮のやつ(日本の栗カボチャとは全く違うもの)はスープやグリリ用、オレンジ色で頭がとんがっているやつはHokkaidoという名前でオーブンで焼く用、スパゲッティカボチャは日本と同じ、ムスカットカボチャと呼ばれる薄オレンジのカボチャはスープやパンケーキそしてジャム用、そしてジュース用カボチャと生食用カボチャがあるらしい。あと、飾り用の小さなデコレーション用カボチャもある。

この中で管理人が試してみたものは普通のオレンジ色のもの、木の実カボチャ、スパゲッティカボチャ、生食用カボチャ、そしてここには出ていないがバターナッツカボチャである。日本のカボチャの煮付けを作りたかったのだが、ここでは木の実カボチャを使うと割と近い感じに再現できたのであった。他のものはどれも身が水っぽいので煮付けにしてもべちゃっとしてしまう。

などと書いていたらなんだか無性にカボチャが食べたくなってしまった管理人であった。

2024年9月5日木曜日

大豆

ラトビアではほぼ大豆を購入することができない。

管理人がラトビアへ移住した2005年あたりではまだスーパーで大豆を買うことができたのだが、ここ10年ぐらいはさっぱりである。大豆を買うことができれば豆腐だって作れるし、節分の炒り大豆も用意できるし、頑張れば味噌だって納豆だって作れるわけである。在外邦人にとって大豆が手に入るかどうかは結構重要なことである。

どうして大豆が手に入らなくなったのかは定かではない。おそらく、遺伝子組み換え大豆の禁輸からであろうと管理人は推測している。今や大豆といえば遺伝子組み換えで除草剤耐性になっているものが主流である。EUは遺伝子組み換えの人用の農作物の輸入を禁止している。ただ加工品用と動物の飼料用は大丈夫なはずなので豆乳は普通にあるし、EU内で作られた豆腐も豆乳も醤油も味噌も手に入るのである。だが、単純に普通の大豆はない。元々大豆を食べる習慣がない上に遺伝子組み換え作物の禁輸と相まっておそらく大豆が売られていないのだと思うのである。 

鶏と大豆の五目煮が恋しい管理人であった。

2024年9月2日月曜日

えんどう豆乳のカプチーノ

管理人家の近くには美術館の倉庫みたいな施設がある。

ちょっとした庭が設けられていて、ラトビアの彫刻家の作品のレプリカとかが庭に置いてあったりする。倉庫なのだが一部は展示しているし時々催し物とかもしているようである。管理人一家にとっては単なる散歩コースの一部なのだが、そこに夏限定のカフェが開いていたのである。売り子のお嬢さんにぴえちをけしかけて、可愛いわんこを撫でまくり、でコーヒーをタダにしてもらおうとしたがダメだった。

というわけで3ユーロ50セントもするお高いカプチーノを買う羽目になったのだが、

「カプチーノは普通のえんどう豆乳とバニラ風味のえんどう豆乳がありますがどちらにしますか?」

という大変なぞの多い質問を受けたのである。まず管理人は最初理解できず、

「普通の牛乳で」

と返すと

「ここではベジタリアン用のミルクだけなんです」

ということであった。
管理人はぴえちをこねくり回した後のお嬢さんのにこやかな顔を見ながら

「ああ、面倒なカフェにきてしまった」

と思っていたのであった。しかし、若いお嬢さんに弱い旦那は

「ん?えんどう豆乳だけだって、面白そうだね」

と言い放ち、えんどう豆乳のカプチーノを管理人用に注文したのであった。自分はブラックなのでどうでも良いということなのであろう。

ベンチに座ってえんどう豆乳のカプチーノを啜ると、それはもう目眩くエンドウ豆の味であった。コーヒーの味がわからないぐらいのえんどう豆味であった。

なぜエンドウ豆乳なのか、どうして普通の豆乳じゃないのか。そもそもどうしてベジタリアンにこだわるのか、さまざまな疑問が残るカフェであった。それでもうららかな日差しの中、ベンチに座ってコーヒーを啜るのはちょっと楽しい時間であった。

2024年8月23日金曜日

ポルチーニとアンズタケのスープ

 管理人家ではローカル市場で買ったキノコ類は埃や土を除いた後に適当な大きさにカットして下処理として茹でるのである。先日買ったポルチーニとアンズ茸は下処理として茹でる必要がないという人も多い。だが、実は管理人はその昔まだママが元気だった頃に試したことがあるのである。茹でたほうがいいのか茹でないほうが良いのか。答えは茹でた方が良い、である。茹でた方がキノコの香りが増すのである。そしてその茹で汁はそれは素晴らしいスープになるのである。

具は豚ひき肉のミートボールである。ミートボールは茹でてからスープに加えてある。ディルは必須。
なんとも深い味わいの贅沢なスープとなった。


2024年8月20日火曜日

新しいポルチーニ

 地元の小さな市場では個人が庭で育てたトマトやら花やら森で採ってきたキノコやベリーを売っていたりするのである。

今日は地場の野菜を買いに行ったついでに市場にも寄ってみたらキノコが売られていたのであった。おばあちゃんが売っていたキノコを見てみると

これは新しいバラビカス(ポルチーニ)なんだよ

という。この新しいポルチーニというのは3013年に初めてラトビアの海岸で見つかったもので、元々は北アメリカで生育しているものということである。特徴は足の部分に縦縞が入っているということである。管理人夫婦は何年か前にやはり市場で買ったことがあるのであった。

主役はキノコなのでぴえちはピンボケ。
この量で15ユーロであった。

このキノコはAureoboletus projectellusというものでポルチーニ茸の中まである。

あんずたけも一緒に購入。この量で9ユーロであった。

食べるのが楽しみなキノコである。

2024年8月17日土曜日

ミモレット

小泉前首相の家を訪れた森前首相は出されたミモレットを

干からびたチーズを出しおって

と言った。という逸話のあるミモレットは管理人の一番好きなチーズである。

ミモレットは熟成期間が長くなると干からび感が増して旨みが倍増するのである。リガのお高いスーパーマーケット、まあなんとなく成城石井的なところで熟成期間の長いミモレットを買うことができたのであった。それはもうアミノ酸が溢れんばかりの旨み満載であった。その後我が家へ来てくれたお客人にこの長期熟成ミモレットを出すと誰もが「これなんていうの?」と聞くほどの人気ぶりであった。

先日またもや熟成ミモレットを買いにお高いスーパーマーケットへ出向いたのだが、お目当ての熟成期間の長いミモレットは品切れで、その代わりに普通のミモレットを買ってみたら、まあチェダーチーズと見分けがつかない感じでがっかりであった。

というわけで、今日は単なる熟成ミモレットのススメである。

ミモレットはスムースな表面ではなく、なんかもう干からびてるんじゃないの?ぐらいのものを選んで欲しい管理人であった。

2024年8月8日木曜日

お土産@Druskininkai(リトアニア)

 リトアニアのお土産で管理人夫婦が買ってきたのはリトアニアのウオッカと大量のポルチーニ茸である。

リトアニアのウオッカ。右上のスタルカはライ麦を発酵蒸留しオーク樽で熟成させたもの。ストゥンブラスはイモウオッカ。唐辛子風味のものもある。

ポルチーニ茸2kg。ローカル市場で調達。これを細かく切って茹でて冷凍保存。茹で汁は美味しいスープストックとして同じく冷凍。これでクリスマスでもポルチーニ茸を食べることができる。

そのほかに乾燥ポルチーニも購入。ウッキウキの管理人夫婦であった。

2024年8月6日火曜日

ツェッペリーニ2024

 リトアニアへ来たら必ずツェッペリーニを食べるべし、というのが管理人家の慣わしである。ツェッペリーニはひき肉を包んだじゃがいもコロッケの様な構造のものだがその衣部分はモッチモチで大変美味しいのである。だが、残念なことには作るのに色々とコツがいるらしく家庭で作るのはちょっと大変なのである。そこでリトアニアへ来たら必ず食べようということなのである。

今回はドゥルスキニンカイの中心地にあるレストランでツェッペリーニを食べることとした。

湖の辺りにあるリトアニア料理店

夏限定の店舗のようで吹き抜けから入る風が心地よい

本場リトアニアではツェッペリーニも色々種類がある様だが管理人は伝統的なものを頼んでみた。

画面で見てもこの衣のもちもち加減が伝わるのではないかと思う。実際、かなりヘビーである。美味しいのだがものすごくお腹いっぱいになる。一つで十分なのに2つで1食分らしい。しかもたったの8ユーロ。

ツェッペリーニは「おいしかったまた食べたい」という記憶しか残らないので、毎回運ばれてきた皿を見てギョッとするのである。大柄な人たちがこのツェッペリーニが運ばれてくるととても幸せそうに笑顔で写真を撮るのだが、食べ終わった頃に見てみるとぐったりしているのが普通である。管理人もお供にグラスワインを頼んだのだが、一個食べて超絶お腹いっぱいになってしまってワインすら進まないという状態であった。

2024年8月2日金曜日

西瓜

夏の定番であるスイカはここラトビアでも一応定番である。
ラトビア語でスイカはarbūzs(あるぶーず)である。

とは言っても、ラトビアで生産しているわけではなく輸入なので実際問題として一年中スーパーマーケットにあるという季節感のあまりないものでもある。だが一応ラトビア人もスイカは夏に食べると良いよねという認識の様である。ラトビア人のスイカに対する認識はラトビア語で言うogaだということである。Oga(オアガと読む)は液果なのだが、こう丸く実ったもので小さいところではブルーベリーとかコケモモとかから始まっておそらく一番大きいものがスイカという感じである。そういう感じなのでメロンもogaである。まんまるではないが苺もogaである。

ラトビアへ来た直後に家でスイカを買って食べた時は何故かナイフとフォークをママが用意したので驚いたものである。ガブリと三角に切ったスイカにかぶりつくのが普通だった管理人は結構戸惑った記憶がある。ナイフは種を取るためのものだったらしい。これは他の家ではどうだか知らない。ママがそうしたかったのかもしれない。だが、ナイフとフォークでスイカを食べるのも実は悪くない。何しろ手を汚さなくて済むし、種をペッペっと口から出さずに済むわけである。

スイカの味は万国共通でなんだか懐かしい子供の頃の味がする。

ぴえちに小さなスイカの切れ端をあげると

「肉っぽい匂いがしない変なもの」

と認識したらしく、とりあえず受け取ってみたものの三歩歩いてぺっであった。

2024年7月12日金曜日

熟成ビーフのハンバーグ

最近スーパーで見つけたのが熟成ビーフのハンバーグをグリリした管理人家である。

熟成した牛肉は味が素晴らしく向上するので、期待してハンバーグも買ってみたわけである。期待通りやっぱりただの牛ひき肉で作ったハンバーグとは全く違う美味しさであった。ネットなどで探すと牛肉を冷蔵庫で熟成させる方法とかも出ているが、素人がやると単に肉を腐らせることになるのでは?と流石に自分で熟成させる気にはならない。

付け合わせもグリリ。ポテトとにんじん、そしてズッキーニのグリリである。
最近は旦那が料理を率先してしてくれるので大変助かっている管理人である。後片付けは管理人がすることになるが、献立を考えなくてもいいというのは結構楽なものである。


2024年7月7日日曜日

そら豆(Cūku pupas)

管理人の大好物である。ラトビア語ではCūku pupas意味はブタの豆である。確かにぷりぷりしたブタを思わせるような豆である。

日本では多分4月とか5月が旬なのだと思うが、ここラトビアでは6月下旬か7月上旬が旬である。とは言ってもスーパーで見かけることはほとんどなく、ローカルの小さな野菜を売るスタンドとかローカルの市場などへいく必要がある。幸いにもサマーハウスのある街には夏だけ開店している野菜店があるのでそこで旬の野菜や果物を買うことができる。

テラスでYouTubeのラジオを聴きながらそら豆を鞘から取り出す。さやの内側はふかふかの白いワタのような組織があって、そこに大事に豆が入っている。
レシピを探すとポタージュスープにしたりグリルにしたりサラダにしたりと色々あるが、管理人は単純に塩水で茹でてそのまま食べるのが好きなのである。旬は短いのであと何回今年は食べられるのかわからないが、格別の味であることは間違い無いのである。夏の楽しみの一つである。


2024年5月20日月曜日

入院準備

 とうとう明日入院して左目の黄斑前膜の除去手術と白内障用のレンズの設置手術である。白内障用のレンズの設置手術だけなら日帰りなのだそうだが、黄斑前膜の除去手術だと目の中の硝子体を取り除いてから網膜状に張り付いた硝子体の残骸膜を取り除くという手術なので一応一晩入院なのだそうな。

と言うわけで、入院準備である。

一晩だけの入院なので管理人自身の支度は大したことはない。どちらかというと、ぴえちの餌の用意とか、ちょうどスーパーから食材が届いたところなのでその下拵えとか、そっちの方が心配だったのである。ぴえちの餌は犬用冷凍ハンバーグ160g、砂肝150g、若鶏の背中125g、が基本で、そこにその時々で魚やら卵やらが混ざると言う感じである。なので基本セットを数回分に分けて作っておくわけである。

今日はちょうどスーパーからアトランティックサーモンのフィレが届いたのでそれを加えることになるのである。サーモンフィレは人間用に「ちょっと塩したサーモン」にするので取り除いた余分な部分と尻尾に近い筋が多い部分がぴえちのご飯に加えられるのである。

あたちのご飯には一番頭に近い美味しいところをください。

人間用のサーモンはただ塩を振って一晩冷蔵すると塩で余分な水分が出て美味しくなるのである。
頭に近い部分は一番美味しいので特に何も工夫せず塩を振った後に胡椒だけ。もちろん人間用。一晩冷蔵庫で寝かしたら薄く削ぎ切りにして生のまま黒パンに乗せて食べる。旦那の好物である。

手術は十分不安である。だが致し方ない。なるようにしかならない。心配しても仕方ないので、とりあえずスマホにゲームをダウンロードして心を無にすることにした管理人であった。

2024年3月30日土曜日

イースター2024

時差ボケがなんとなくおさまってきた管理人家である。

この日曜日はイースターなので一応の掃除をして、一応の買い出しに行って、一応の支度をしているという具合である。手の込んだ料理は今回はパスして、とりあえず卵を染めてイースターの体裁だけを整えているのであった。

自然の色で染めるだけの気力がなかったので卵染めキットで染めたカラフルな卵たち。日本で従姉妹にもらった可愛らしい文鳥の羊羹を添えてみた。

リガは春らしい陽気で、とは言ってもまだ梅も咲いていない。
ぴえちはひだまりでお昼寝をして、あたたまりすぎたのか時々場所を変えていた。

イースターのおかげで月曜までお休みである。それ以降の予定がつまり気味だがとりあえず月曜日までは何も考えずに過ごそうと思う。サマーハウスの管理を頼んでいる職人さんから「もう冬に止めといた水を通しといたからいつでも使えるよ」と連絡があった。来週末ぐらいにはぴえちを走らせにサマーハウスへ行こうかと思ったりもする。

イースターはちゃんと春を運んできてくれたようである。

2024年2月7日水曜日

簡単ハンバーグ

今日は冷蔵庫で出番を待っていた牛ひき肉400gでハンバーグを作ることとなった管理人家である。

管理人家のハンバーグには何もツナギを入れないことにしている。パン粉や卵を入れるとふっくらと仕上がるようだが、管理人家ではハンバーグにふっくら感を求めていないからである。そんなわけなので牛ひき肉に塩胡椒とその時々でオレガノを入れてみたりタイムを入れてみたりするぐらいである。その方が「肉!」という感じのハンバーグになるからである。

作り方は簡単で、ひき肉に塩胡椒しただけで、挽肉の入っていたプラスチックの容器の中で適当に混ぜ、4等分にして丸めるだけである。丸めたら潰して1.5cmぐらいの厚さに平べったくしてフライパンで強火でガッチリ焼き色がつくまで焼いて、裏返してまた焼き色がつくまで焼いて、火を消して蓋をして2分放置である。ハンバーグをお皿に移したら、焼き汁にBBQソースをちょっとだけ入れて混ぜてソースにしてハンバーグに回しかける。

BBQソースは結構甘味が付いているので少しで十分。付け合わせは冬真っ只中なのでザワークラウト。ああ、きゅうりのピクルスをつけ忘れた。

まさに牛肉100%のハンバーグなのだが、両側に焼き色をつけてからはフライパン上で火を消して蒸し煮にするのでとても柔らかい。

ハンバーグはいつでもなんだかワクワクする料理である。そういえば、長らくママに教えてもらったハンバーグのクリーム煮込みを作っていないなあと気づいた管理人である。久々に材料を揃えて作ってみようと思う管理人であった。