ページ

ラベル 教育 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 教育 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年12月27日金曜日

そろそろかなと思う時

昨日友人家族と一緒にホームパーティでクリスマスを祝った管理人家である。この友人家族とは管理人夫婦の結婚前からの付き合いで、管理人夫婦の結婚直前に生まれた女の子はつい最近20歳になったのである。素晴らしく美しい女性に育ち、今は大学生として勉学と自分でイベント開催などをしているマイクロ事業家でもある。

ホームパーティでは基本的にラトビア語の会話である。管理人は話について行くことはできるがラトビア語で複雑な発言するのは結構厳しいので口数は少なくなるが、まあどうしても何かコメントしたい時は旦那に通訳してもらうという感じである。ところが、今回はなんとその女の子が英語で話してくれたのである。将来の希望を語ってくれたりとか、どうやって管理人と旦那は出会ったのかというような恋愛エピソードを聞いてきたり、あの時の赤ちゃんとまさか英語で普通に話ができるようになるなどと思っても見なかった管理人としてはとても感無量であった。

さて、表題のそろそろかなというのはラトビアで会う若者たちのスキルとその向上のための勢いにここのところ圧倒されているからである。本当に管理人の仕事もあと5年が最長なんじゃないかな、この若者たちはあと5年もすれば管理人が3時間かかる仕事を10分でこなすようになるんじゃないかと、そんなふうに思うからである。そろそろ自分自身の出口戦略を真剣に考えるべき時が来たなあと思った管理人であった。

2024年11月16日土曜日

やっとなんとなく形に

管理人の指導している大学院生、といってもすでに医師として働いているのだが、ようやく博士論文を提出することができたのである。ようやくここまで来たか、と感無量の管理人である。だが、実際大変なのはここから先で博士号を取得するまでにはpre-defenceとdefenceと呼ばれる2回のプレゼンおよび質疑応答が待っているのである。pre-defenceの方は提出した博士論文を「ここをこう直しなさい」「この議論をもっと深くしなさい」とかそう言う感じで、defenceは最終発表と質疑応答である。ともあれ、博士号は結構途中で挫折する人が多いのでよくここまできた、と褒めてあげたい気分である。

そして今年初めて受け持った学部生の卒論も着々と仕上がってきている。学部生は歯学部生で今5年生である。2年生の時に教えた遺伝学が面白かったので卒論を管理人の元で書きたいと言う学生さんが二人である。今学期からもう演習などのクラスを受け持たなくなった管理人としては本当に数少ない学生さんとの接点である。

博士論文でも卒業論文でも何かしら論文という形式でまとめ上げると、自分が今まで何をしてきたのかそれがどんな意味を持つのかがわかる。そして何よりやりっぱなしじゃなくてまとめ上げる力を持つということは確実に一つステップアップするということである。新たな学生さんたちが何かを成し遂げるのを見守るのは大変嬉しいことである。

2024年10月26日土曜日

MOOC再び

 今まで何回か書いているのだが、オンラインで教育を提供している通称MOOCは是非とも若い人たちに利用してもらいたいものである。残念ながら英語ベースなので英語がわからないと使いようがない。スペイン語や中国語のクラスもあるが、少数派でかつそれらを提供しているのは世界のトップレベルの大学ではない。英語さえなんとかなれば、ハーバードでもMITでもタダで受講できるのである。テストを受けて終了証書を得るには受講料を払わなければならないが、ただ、学ぶのであればタダである。

管理人が18歳とかせめて20代ならば、きっと受講料を払って終了証明書が欲しいと思うのだろうけれど、還暦を目前としている身としては、終了証明書はいらない訳である。ということで、タダで受講できる講座をとって知識を補充しているのである。

ハーバードの先生の授業はとてもスッキリ、要点をついていてとても気持ちが良い。学生がわからなくても全然構わないという姿勢が羨ましい。MOOCを使うと、どんな年齢になっても、ハーバードなどの有名大学の授業をタダで受けることができるのである。なんと素晴らしいことか。

今時、教育はタダで転がっている。

MOOCだけでなくYouTubeにもいくらでもある。私たちはいつでもどこでも学びたいことを学べるのである。たった一つ必要なのはやろうという気持ちだけなのである。若者にはぜひこのタダで学べるということを知ってもらいたい管理人であった。

もし興味ある若者がこれを読んだのなら、ぜひedXとかCouseraとかをググってみてほしい。

2024年4月30日火曜日

最後の授業終了

一応、今日の授業で管理人の授業はおしまいである。後は1週間後に定期テストをやって今学期もおしまいという感じである。

最後の授業というのは文字通り最後で、これから先管理人が直接学生たちと接して授業というか演習というか文化系で言えばゼミみたいなものをすることはないのである。管理人が受け持つのはいくつかのコースの監督と講義と大学院生の指導、そして卒論指導である。講義はビデオ講義なのでもうほとんどいつでも有給休暇が取れる状態になり、授業があるからとずっと諦めていた9月のビーチリゾートとかも可能になってくるのである。そういう面では悪くはない。

管理人はラトビアで大学教員を始めて今年で11年である。最初はとても大変だったし、途中で新しいコースを作ったのも結構大変であった。まだまだ教員生活は続くのだが、授業の終了というのは感慨深い。

2024年4月13日土曜日

卒論

今年は歯学部の卒論テーマが足りないので歯学研究科以外からも協力してくれると大変ありがたいです、というので、まあ、一人ぐらいは受け持ってもいいかと卒論テーマを提案したら二人引き受けることになってしまった管理人である。歯学における分子生物学や遺伝学の重要性を訴え続けてきた管理人としては、とりあえず一部の学生には届いていたんだなあと、少し嬉しく思っているのであった。

卒論と言っても、テーマを決めてそれに関する論文を集めて読んで総論をまとめるというような文献ベースのものである。

歯医者や口腔外科になるような学生さんたちにとっては分子生物学も遺伝学も「これ必要なんですか?」と疑問に思う分野らしく、毎学期に一定数は「必要ないと思います」とアンケートに答えてくる学生がいるぐらいである。だが、もう歯を削ったり矯正をしているだけでは将来的に歯医者も成り立たなくなってくる。最近は歯の発達に関する遺伝子の研究が盛んになってきていて、近い将来薬で歯を再生させることができるような研究も出てきている。そういう、近未来を見据えた技術の文献レビューをやってもらおうと思っている。世の中の技術はどこへ向かっているのか、それが実現しそうだとなった時に少なくとも知識さえあれば臨機応変に対応できるものである。そんな助けになる卒論にしていきたいなあと思う管理人であった。

2024年2月13日火曜日

新学期始まる

今日は2月から始まった新学期の最初の演習の日であった。

コロナもインフルエンザも大騒ぎしなくなったので授業や演習は普通に対面である。だが、管理人の受け持ち分はまだオンラインでの演習をやっているのである。そして今学期が最後の演習受け持ちとなる予定である。というのも、准教授や教授は時間あたりの報酬が高いので演習を教えるのが原則禁止となったからである。教授や准教授は講義と大学院生の指導、そして学習コースの計画とマネージメントだけやってください、ということらしい。

ちなみに、この2月から始まる学期はスプリングセメスターと呼ばれている。春学期ということである。こんなに雪と氷で覆われてどこにも緑がない学期始まりを春学期と呼ばれても何かのジョークなのかと思うだけである。9月始まりの学期はオータムセメスター、秋学期である。

とにかく演習をする最後の学期である。寂しいのか嬉しいのかよくわからない。時折、ふと数年前の学生さんとの会話を思い出すのである。

俺が先陣切って歯医者になるんです。その後を弟や妹が続いて、将来は家族でクリニックを経営したいんです。来学期には弟が入学するんです。

そんな話をしてくれた学生さんもいたなあと。ちょっと懐かしく思ったりした管理人であった。

2024年1月18日木曜日

試験、終わる

このストレスフルな時期がようやく今日終わったのであった。

追試というのはいくらやってもタダ働きである。しかも学生は今まで何度も追試のチャンスがあったのにそれを無視して学期終わりのギリギリに追試を受けようとするわけである。

今日の追試は紙ベースではなく、30分の準備時間ののちに30分で口頭のやり取りという試験である。追試は2回まで受けられる。今日の追試はその学生さんにとって最後のチャンスだったわけである。問題を渡して30分間考えて、その後に30分間の質問時間がやってくる。学生さんはそれにいちいち答えなくてはいけない。教師側は2人体制でその質疑応答は録画される。なぜ録画するのかというと、後々学生さんが異議を唱えた時などに検証するためのものである。

今日の学生さんは30分の準備時間の後に、「じゃあ、どの問題からやっていこうか?」という管理人の問いに、「お時間とらせてしまってすみません、僕には無理なので回答せずにここで終わりにしたいと思います」という答えであった。 いやいやいやいや、せっかくここまで来たのだからダメ元で応えてみてはと勧めるも頑なに「もうここでやめます」と繰り返すわけである。もちろん、こんな重要局面なので全て録画してあるわけである。「本当に本当にここで辞めていいの?」「もう一回だけ聞くけど、本当にここでやめたいの?」という問答を繰り返し、彼は去っていったのであった。一緒に立ち会っていた同僚も唖然としていたのであった。

でも、管理人はちょっとほっとしていたのである。彼はもう丸3年留年していたわけである。歯医者ではなく、別の彼に合ったやってて楽しい職業を探してほしいなあと思っていたからである。


2023年11月27日月曜日

今学期の授業終わる

本来なら2週間前ぐらいに終わっていたはずの授業がコロナ罹患で今日へずれ込んだ管理人である。来週初めに最後の定期テストをやって成績をつけたら終わりである。

毎回コース最後の授業は癌の話である。

遺伝学の基礎を一通り終わらせないと癌の話はできないからである。
癌は長生きする先進国では2−3人に1人は罹患する病気である。学生のような若い人たちには大抵、癌の話をしても全くの他人事のように聞こえるはずである。実際、友達を大学時代にガンで失うなんてことはほぼ無いからである。だが、彼らの年代はあと5年後ぐらいから彼らの親が癌の罹患年代に入ってくるのである。その時に癌に対する知識があれば慌てなくて済むし、担当医から聞く治療方針などもわかりやすくなるわけである。

それとともに、タバコの害についてはその常習生の仕組みとともに説明するのだが、

「だからやめときなさいって」とは言わない。

データを見せて、喫煙者でもタバコを止めれば癌の発症リスクは大幅に減らすことができる、と説明する。それを理解できるならやめるだろう。それと同時にタバコによる癌は常習することによってずっと細胞にダメージを与え続けるので、今は何ともないけれど年月を続けることによって発症リスクはどんどん上がっていくということも説明する。男子学生の半数以上は喫煙もしくは噛みタバコを使っている。環境というものは自分で構築するものだし、自分で選べるものである。タバコを吸うか吸わないかは自分で選べる環境の一つなのである。親の脛を齧りながら勉強させてもらっているのに、親の仕送りや奨学金を使って自らの健康を損ねるタバコを吸うことの愚かさに早めに気づいてやめて欲しいものである。

さあ、毎回学期最後の授業には熱が入るが、どれだけわかってくれたのかはわからない。教えることはあまり好きではない管理人でも、これだけは君たちのためにわかって欲しいのだよ、と思うのであった。


2023年10月30日月曜日

AIの普及する世界で私たちはどう生きていったらいいのだろう

ChatGTPなどの対話型AIが話題になり、今では様々なAIを組み込んだサービスが溢れてきている世の中である。

教育の現場でAIの使用をどうしたらいいのだろうかという問いには、とりあえず管理人の所属する大学では明確な答えはない。ただ、研究者の分野では「AI使わないと損じゃない?」という風潮である。英語ネイティイブじゃない研究者が英語で論文を書くときにAIを使ってちゃんとした英語にしてもらったりとかアカデミックな言い回しに変えてもらったりとか、できるからである。

え?先生もAI使ってるんなら学生も使っていいんじゃないの?

普通はそう思うはずである。そしてそれはその通りだと管理人は思うのである。
今の世の中、AIを使いこなすことができないと仕事は効率化できない。AIなんかに頼らなくても創造性が一番でしょう、と言える特に一握りの若者だけが成功するのであろう。

ただ、少しは勉強しておかないとAIも使いこなせないということである。

AIに聞くにも知識は必要なのだということをわかって欲しいものである。

2023年9月10日日曜日

歯を失ってもまた生やすことができる

毎日日本の新聞サイトをざっと見ている管理人である。

つい先日、いやー、日本初ベンチャー頑張ってるなあ、という記事にインスパイアされたわけである。それは、歯を失ってしまっても注射一本でまた歯が生えてくる、という話であった。京都大学の研究成果をもとに設立されたベンチャー企業が臨床試験に向けて頑張っているという話であった。あまりに面白い話なので、管理人は関連論文を精査したのであった。

管理人は歯学部学生むけに基礎的な遺伝学と歯科に関連した遺伝病やら歯科矯正などにも遺伝的要素が絡んでくるんだ、というようなことを教えているのである。その中で、管理人は医者ではないので具体的な診断や治療法についてではなく、遺伝で歯が弱いとはどういう場合か、遺伝で歯の数が少ないとはどういう場合か、というような話をしてきたのである。だが、その中でいつもジレンマに陥るのは、根本的な治療法があるのかということであった。

たとえば、遺伝病の一種で歯がほとんど生えてこないというものもある。歯だけでなく髪の毛が薄かったりとか汗腺がほぼなかったりとか多様な症状を見せたりするのだが、じゃあ、どうするのか、歯は義歯を作るしかないのである。

ここが、歯に関する遺伝学を教えているものとしてはとても残念で、これだけ遺伝子も読めるようになってきて原因は特定できても根本治療がないわけである。それでは授業で教えていても無力感が伴うわけである。

この京都大発のベンチャーの仕事はこれからの歯医者のあり方をきっと大きく変えていくものになるのだと思う。まだ実用化には時間がかかるだろうけれど、こういうアプローチがあるのだ、こういうイノベーションによって歯科治療が根本から変わってしまうようなこともあり得るのだ、ということをぜひ授業で学生さんに見せたいと思うのである。

2023年9月4日月曜日

今学期最初の授業

管理人は授業をするのがあまり好きではない。
何しろ喋りっぱなしだし、大学は少人数グループでの授業を売りにしているので同じ内容の授業を1日のうちに繰り返しやらなければならないのが理由である。例えば今日は昼の12時から90分授業3コマを15分の休憩を挟んで17時までやるわけである。その間、喋りっぱなしである。ZOOMでのオンライン授業なので、休憩の15分間でぴえちをこねくり回してストレス発散である。

今日の授業は遺伝病のタイプ別リスク計算だったのでずっと計算である。
家系図を頼りに遺伝病の遺伝子型を推察しながらさまざまな要因を考慮して発病リスクや保因子リスクを計算するというものである。日本と違って、どうやら理系とか文系とかいう分け方になっていないようで、計算が苦手な学生が歯学部でも結構居たりする。

ただまあ、新学期最初の授業なので学生さんたちは少なからずやる気を滲ませていたのは嬉しいことであった。それと、何しろ授業が終われば解放感があるというのも良いことである。人間、少しはストレスがかかった方が良いということなのだろうと思うわけである。

2023年7月5日水曜日

仕事の大前提

研究という分野で一番守らなければならないところは、

誰がどの部分を受け持って研究したのか、

というプライオリティの問題である。

例えば博士論文などで誰がどこを受け持ってどのぐらいの貢献をしたのかはとても重要な情報なのである。多くの人が誤解していると思われるのは、博士は何か発見をした人なんじゃないかということである。それは間違いで、博士というのは自分の専門領域の目の前にある問題をどれだけ自分一人で解決して回答を導く能力があるのか、というものなのである。つまり問題解決能力が一番大切なことなのである。 その問題解決能力が新たな発見をもたらすのである。

2023年6月26日月曜日

成績をつけて今学期終了

本日をもって今学期が終了したのだった。めでたい。

ここから9月の来学期までほぼ2ヶ月はゆったりと暮らせるのだと信じたいものである。今のところ理想的な夏の日々が続いている。今はウツギが満開で、甘い香りを振りまいている。鳥たちは様々な鳴き声を聞かせてくれる。そういう環境にいると、大学院生さんが「こういう解析をこのソフトを使ってやったんですけど動かないんです」とかいうメールを送ってきても「まずはマニュアル読んでからメールしなさいな」とかいう厳しめの返信をせずに済むのである。余裕は人に親切になるために必要だと思うわけである。

ぴえちも管理人が各種方面へ厳しめなメール返信をしないための多大な抑止力となっている。

嬉しくて尻尾を振るを通り越してお尻をぶんぶん振っているような様を見ていると、どんな立腹事案があっても笑顔になってしまうのである。寄ってきたぴえちの目脂を取って

さ、ほーら、かわい子ちゃんになったねー、よかったねー

で、全てのストレスがリセットされるのである。

2023年5月9日火曜日

すでに夏休み気分

今学期の授業が今日終了したのである。

まだ期末試験やらは残っているが、授業が終了しただけで気分はすでに夏休みの管理人である。

今学期最後の授業のテーマは癌である。
がんを理解するには今まで習ってきた遺伝学の知識を総動員する必要がある。これが理解できれば将来家族が癌に罹患してもパニックにならなくて済む。若い学生さん達にはきっと癌なんて縁遠いものだと感じているのだろうなと思いつつも、長く生きることが普通の先進国に生きている限り、必ず人生のどこかで自分のあるいは家族の癌に遭遇してしまうのが現実である。

将来歯医者さんになる人たちに、歯医者は単に虫歯を治したり矯正したりするんじゃないんだよ、口腔がんに注意してとにかく早めに見つけて癌専門医に引き継いでほしい、というのが伝わってくれているといいなあ、と思う管理人であった。

2023年3月29日水曜日

心配しても終わればOK

とりあえずやらなくてはいけないことは全てこなした管理人である。

ポスターセッションの審査とかそういうのもなんとかなったし、自分のプレゼンもなんとかなった。本当に久しぶりに同僚と顔と顔を突き合わせて喋ったり一緒にカフェテリアでご飯食べたりもした。3年ぶりだと流石に染み入るものがあるわけである。

管理人のプレゼンは日本色を濃厚に出したものにしたのであった。
研究結果の発表はとかく硬くなりがちだが、発表するからにはどれだけ多くの人に興味を持ってもらうかとか理解してもらうか、が重要なのである。なので、管理人の発表スタイルはたとえばAppleやマイクロソフトの発表を参考にして、できるだけ画像を入れ込んで説明文は入れないというスタイルである。大体誰かのプレゼンで文字なんか読む人はほぼ皆無なのである。説明がイラストになっていればしゃべりが足りなくても大体わかるというものである。

日本が誇る漫画文化は、実は物事を簡単に理解するためにとても役立っているのである。なので今回のプレゼンにも漫画の挿絵を入れて親しみやすくわかりやすく作ってみたのであった。堅苦しく学術的に説明するのも必要だが、管理人は細かいところは興味を持ったら後で自分で調べてね、ぐらいの感じのプレゼンをするようにしている。

プレゼンは概ね成功であった。
というわけで今夜は発泡ワインで乾杯としたいと思うのであった。

2023年3月8日水曜日

電子署名

コロナ禍になってから、日本のハンコ問題と似たようなものとして直筆サイン問題が浮上した欧州である。その解決策として導入されたのが電子署名である。今ではこの電子署名がほぼ義務付けられていて、IDカード(日本のマイナカードみたいなもの)に電子署名とその認証番号とかがチップ内に書かれている。すなわち、何か書類にコンピューター上で電子署名しようとしたときにはIDカードのICチップを読み取るカードリーダーが必要なのである。

管理人はいち早くカードリーダーを手に入れたのだが旦那が持っていなくていつも貸している状態だったのである。それが、なんと大学に申請するとタダでカードリーダーを配布してくれるというので今日受け取りに行ったのである。大学までは歩いて7分なのでぴえちのお散歩がてら行ってきたわけである。

これ、

いやはやタダなんだから何も文句は言えないが、超絶洗練されていないデザインである。とはいえ、タダだし動けばOKでもある。

ブリザードで積もった雪の中のお散歩でぴえちはご満悦であった。


2023年2月14日火曜日

新学期の授業始め

今学期は授業をする学生さんの3グループを火曜日の午後にまとめたので効率よく仕事ができそうな感じである。

相変わらず管理人はZOOMでオンライン授業にしている。その間はもちろんぴえちの面倒は見ることができないので旦那に結構な念押しをしたのだが、旦那も色々と会議やら何やらで忙しく、結局授業中もぴえちには足元で静かに過ごしてもらおうと思ったわけである。だが、

かまってよー!炸裂

ということで、作戦を変更してクレートへ入ってもらうことにしたのである。クレートとは小さな檻というか箱というか、この中で過ごしてくれればドアもロックできるし悪戯も危ないこともないわけである。そのために管理人夫婦は

クレートはいいとこなんだよー

活動をしていて、ご飯は必ずクレート内。大好きなおもちゃもクレートの中にいることが多い、とかおやつもクレートに入るとあげる、とかしていたのである。その甲斐あってか、クレートに自ら入っていったり、クレートの入り口に鍵をかけても普通に過ごせるようになってきたのである。しかし、今日の状況はちょっとハードである。というのも管理人は授業を別の部屋でする、ぴえちはひとりぼっちの部屋のクレートで過ごす、というちょっと難易度の高い者だったからである。それでもとっておきの「うさぎの耳、毛もついてます」をあげると、クレート内で夢中になってうさぎの耳を齧っていたのであった。

1時間、1時間だけそこで頑張ってね!そしたら旦那が帰ってくるから

と祈りながら授業に赴いた管理人であった。
うさぎの耳は結構長時間持つ優れたアイテムで、かなりの時間をかじることに費やしたのだと思う。そして疲れて眠っていたところへ旦那が帰ってきてめでたしめでたし、であった。

ブリーダーさんとぴえちのお別れのキス。降りしきる雪がハートマークになって写り込んだ。ブリーダーさんはこの後涙止まらず。



2023年1月30日月曜日

AIの時代

AI (人工知能)などというと何だかSFみたいに聞こえるのだが、もうすっかり身近なものになってきているという話である。

特に管理人の目を引いたのはChatGPTという対話型のもので、例えばGoogleで検索するときにはキーワードを使って結果はさまざまなウエブサイトのリストなわけだが、このChatGPTでは対話形式で答えてくれるわけである。例えば、

「犬を飼うのでどんな名前がいいか教えてください。」

と質問すると

以下のいくつかの名前が適しているかもしれません:

  1. Max
  2. Bella
  3. Charlie
  4. Lucy
  5. Rocky
  6. Daisy
  7. Cooper
  8. Sadie
  9. Bailey
  10. Zeus
  11. Finn

最終的には、自分とペットのパーソナリティに合った名前を選ぶのが最善です。

と答えてくれる。元々は英語版で、それを日本語に訳してくれているようなので犬の名前は英語ばっかりである。 もちろん無料で使えるのである。

この質問を続いて

黒い犬でメスです。良い名前はありますか

に変えると名前リストが変わってくる

  • Raven
  • Onyx
  • Shadow
  • Coal
  • Midnight
  • Noir
  • Jet
  • Ebony
  • Sapphire
  • Licorice

だが、実はこのChatGPTには無限大の使い方があって、テクノロジーに敏感な学生さんたちはもうすでにこれをダウンロードしてアメリカでは試験対策に使っているということなのである。というわけで管理人のコースの試験問題がこのアプリでどのぐらい正確に答えられるものなのだろうかという検証を行なっているのである。

その結果、まあ大体半分ぐらいは割と良い答えが返ってくる。全然ダメなものもある。それは質問の仕方によったり、分野だったり色々な要因があるわけである。こんなアプリは使っちゃダメですと言ってもこっそり使う者はいるわけで、いたちごっこである。というわけで、このアプリをこっそり使うものがいる前提で試験対策をしなければならない。面倒だが仕方ない。公平な採点をするためにはなんとか策を講じなければならない。

さて、そんなゲームチェンジャー的なアプリだが、学生の不正利用への対抗策を考えるだけでなく、自分にとってどんなメリットがあるのかを考えると事態はもっと明確かつ簡単になってくる。

みんながこれ使って試験をなんとかしようとするんじゃ、先生もこれ使って問題作っちゃおうかなー(笑)

ということで、問題を作ってねとアプリに頼むと作ってくれるのである。特に四択問題とか作るのが面倒な問題を、これこれこういう分野について医学生向けに四択問題10問作って!と頼むと作ってくれるのである。もちろん、全部が全部良い問題ではないが、10問あったら使えるものが少なくとも2−3問はあるわけである。それを繰り返すとあーら不思議、自動的に4択問題の問題集が出来上がるわけである。

このチャットボットは人生相談すら乗ってくれる。

「今、57歳ですが、この先の人生が不安です。」

という問い(管理人は全然不安に思っていない)に対し、

「不安な気持ちを乗り越えるためには以下のことが有効かもしれません:

  1. 未来に対するビジョンを持つ
  2. 自分の意思決定権を認識する
  3. 新しいスキルを学ぶ
  4. ボランティア活動に参加する
  5. トラベルする
  6. 経済的なセキュリティを確保する
  7. 健康維持のために適度なエクササイズをする
  8. ソーシャルコネクションを維持する
  9. 心身ともにバランスの良い生活を送る
  10. 専門家に相談する

改善しない場合は、専門家(カウンセラー、精神科医など)に相談することをお勧めします。」

とか答えてくれる。元は英語版なのでちょっと訳がおかしいけれどもまあなんとか。

エクセルの関数がわからない時も一発で答えてくれるし、英文の文法チェッカーとして使うこともできるし、要約とかも作ってくれる。いやはや無限大である。もうわからないことはとりあえず聞いてみるという使い方ができるのが大変新しいところである。だが、もちろん注意事項は鵜呑みにしないこと、である。

2023年1月18日水曜日

期末試験終わる

管理人の務める大学では2−3年前から期末試験は希望者とさまざまな意味で点数の足りない学生さんだけが受けるものとなっている。定期テストにすべて合格して毎週あるミニテストをパスし、レポートなどの提出物やらに合格点が出ていれば基本的に期末試験は受けずに最終の点数が決まるのである。だが、それに不服な者は期末試験を受けて一発逆転をすることが可能なのである。とはいえ、トリッキーな点は、万が一期末試験を受けた場合、どんな点数であろうとそれが最終の点数になるということである。

というわけで、大抵の場合学生さんは期末試験を受けることはない。
だが、今学期はどうしてもチャレンジしたいという学生さんが現れたのである。

自分、この点数では満足できません。期末試験で逆転したいです。

その気持ちは大切だがちゃんと勉強してきてくれるのだろうか、が管理人の気掛かりであった。

試験はZOOMで問答形式である。計算問題もある。ただ答えれば良いというものではなく、教員二人がかりで次々と質問をしていく。なぜそういう結論に達したのか説明できなければ点数はなしである。

ところがまあ、感心するほどよく勉強してきていて管理人としては嬉しい驚きであった。



2022年9月5日月曜日

今学期最初のZOOM演習

今日は今学期最初のZOOMでの演習授業であった。

コースの説明と定期試験の日程や概要、細かなルール、毎週の課題提出や成績がどういう仕組みで決まるか、などを最初に説明して今日の演習内容に入っていくという感じである。

これまで朝8時から一コマ1時間半の演習授業を15分間かくで5コマとかいう鬼スケジュールを組まれていたのだが、思い切って演習授業は午後1時ぐらいから1日2コマまででお願いしますと頼んだらすんなりと希望が通ったのである。週に2日、2コマづつの計4コマというのんびりペースにすることができた。

このペースはとても楽で、もうこれからずっとこれで頼んでいこうと固く心に決めたのであった。このぐらいのペースなら1時間半喋りっぱなしでも大して疲れない。むしろ2コマ終わった時点で程よい軽い疲労と、ああ、もう今日は仕事終わり的な解放感もあってかなり良い感じである。

演習授業の始まりに気分が落ち込んでいたものであるが、始まってこなしてしまえば大したことはない。案ずるより産むが易しである。