本来なら2週間前ぐらいに終わっていたはずの授業がコロナ罹患で今日へずれ込んだ管理人である。来週初めに最後の定期テストをやって成績をつけたら終わりである。
毎回コース最後の授業は癌の話である。
遺伝学の基礎を一通り終わらせないと癌の話はできないからである。
癌は長生きする先進国では2−3人に1人は罹患する病気である。学生のような若い人たちには大抵、癌の話をしても全くの他人事のように聞こえるはずである。実際、友達を大学時代にガンで失うなんてことはほぼ無いからである。だが、彼らの年代はあと5年後ぐらいから彼らの親が癌の罹患年代に入ってくるのである。その時に癌に対する知識があれば慌てなくて済むし、担当医から聞く治療方針などもわかりやすくなるわけである。
それとともに、タバコの害についてはその常習生の仕組みとともに説明するのだが、
「だからやめときなさいって」とは言わない。
データを見せて、喫煙者でもタバコを止めれば癌の発症リスクは大幅に減らすことができる、と説明する。それを理解できるならやめるだろう。それと同時にタバコによる癌は常習することによってずっと細胞にダメージを与え続けるので、今は何ともないけれど年月を続けることによって発症リスクはどんどん上がっていくということも説明する。男子学生の半数以上は喫煙もしくは噛みタバコを使っている。環境というものは自分で構築するものだし、自分で選べるものである。タバコを吸うか吸わないかは自分で選べる環境の一つなのである。親の脛を齧りながら勉強させてもらっているのに、親の仕送りや奨学金を使って自らの健康を損ねるタバコを吸うことの愚かさに早めに気づいてやめて欲しいものである。
さあ、毎回学期最後の授業には熱が入るが、どれだけわかってくれたのかはわからない。教えることはあまり好きではない管理人でも、これだけは君たちのためにわかって欲しいのだよ、と思うのであった。
4 件のコメント:
からだにわるい、それは確かにやめる理由の一つではありましょうがいかにも
弱い、と言うか今現在どうもない人がそれを聞いて「ふーん、そうかぁ先にいってがんになるかもって?」と言って禁煙に踏み切るでしょうか。今タバコの値段は20本でいくらでしょうか。少なくても二百円以上の身銭を切って、つまり他のことを諦めてタバコに金を注ぎ込んでいる。 それが中毒の怖いところよ、分かっていても止められない、それが中毒。
私の場合18歳から48歳までまる30年国家にご奉仕し続けたわけですが「こりゃ叶わん、よしやめるぞ」と決断したのは立て続けの値上げでタバコから得られる快楽よりも出費の方がデカくなって「引き合わない」と思ったからであります。そう私はケチンボ、ドケチのムシが「止めごろだゼェ」言ったからであります。一見理性的に見えますが”これ以上払わされてたまるかい”と言ういたって感情的な動機で、感情的に決めたからこそ収入が増えたから再開しようか、などという”理性的”な打算が働かなかったんだろうと思います。
管理人さん こんにちは。
タバコを吸い続けビールを飲み続けた父は癌にはならずに亡くなりました。その父のタバコの煙を吸い続けた母も90を超えても癌にもならず健在です。癌細胞はだれでも体に持っているような気がしますがそのスイッチがいつ、どういうきっかけて入るのか分からないものですね。若者にとっては癌になるからタバコは避けた方が良いというのはなかなか理解できないことでしょう。
こんにちは、さんさん。
多分今日本でも一箱500円とか600円とかするらしいですよ。となると、ヘビースモーカーは続けるのに勇気が入りますよね。550円と見積もって毎日一箱で1ヶ月16500円ですから。
若者は好奇心とかかっこいいからとかそういう理由で喫煙を始めるのがほとんどですから、一番いいのは喫煙を始めないということなのだと思います。
こんにちは、紫陽花さん。
癌はほとんどの場合multifactorialというたくさんの遺伝子が関与していてさらに環境要因が関与してくるというものです。それで遺伝子要因として癌になりやすい家系とかなりにくい家系とかあります。特に遺伝要因に関しては一般には調べようもないというところがあって、そこへとても大きな環境要因である喫煙をするというのはロシアンルーレットみたいなものになります。まあ、喫煙しないに越したことはないと思います。
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