本日3コマこなして終了である。
ああ、いつもながら一学期は長い。終わって良かった。やり遂げて良かった。とにかく今は自分を褒めちぎるだけである。よくやった、えらいぞ!
大変気持ちよくクラスの終わりに
「来学期はキャンバスでリアルに会えることを楽しみにしてます。来学期は医学遺伝学があるからね」
と言ったところ、一人の学生さんが
「え、私たち、もう遺伝学勉強したのにまだあるんですか?」
という悲しい質問が来た。留学生あるあるである。思ったことをそのまま口にする。
こんな質問にやられていては外国での教師はつとまらない。
「もちろん。あなたたちが勉強した遺伝学は入り口だからねー。来学期はもっと難しくなるよー。」
いやはや、学生さんも色々と戦っている。がっかりしただろうけど頑張って欲しい。
遺伝学、特に分子遺伝学のデマンド多く、実は歯学部の方からも強化して欲しいと要請が来ているのである。歯科のインターン向け遺伝学コースを新設して欲しいとか、やっぱり遺伝子検査とか診断とかの方向に興味が向いているようなのだが、学生さんは古典的な歯科医のイメージに囚われている感がある。削って埋めてなんぼみたいな。ここを打破しないとと思う。
患者の歯だけを見るんじゃなくて、他の部分と総合的にみて遺伝病やがんを早い段階で見つけて欲しいというのが管理人の願いである。
4 件のコメント:
分子遺伝学……
ねぇ。それこそスコットランドの湖水地方旅していてふと入ったパブで
おじさんたちが何やら議論していてここは英語の国のはずだと思っていても
それこそ古代ギリシャ語の会話?を聞いているがごとくひとかけらも言語として理解できない。
親から子へ減数分裂した生殖細胞が伝える命の物語、二つの生殖細胞に詰め込まれた遥か太古からの物語を子は受け継いで命の火を灯す。
なぁんてポエム仕立てでわかっているふりしたって試験の点は落第点でしょうなぁ。しかも太古から伝えられる変化の歴史を塩基の並び方に目をつけて読み解く、そんな神様ンところの番頭さんみたいなことができる世の中になっているんですね、とこれも分かっているふり、突っ込まれたら直ちに立ち往生。
やはりボーズって職業は高いところからわーって見晴らして「おう、民の竈はにぎおうておるわい」などとぬかすノーテンキな領主と一緒なところがありますなぁ。
しかしそんな神様の番頭さんがするようなことを「特別遺伝学なんて知りたいわけじゃないしぃ」などとぬかす学生を試験と資格で脅したりすかしたりして
そこそこ頭に知識を(知恵の方じゃなくって知識だけ、あとは自分でやって)詰め込んで学生を世の中に送り出す教師というお仕事聞いているだけで頭が下がります。
癇癪起こさない、その忍耐だけでも大変だ。 さんさん
こんにちは、さんさん。
私が歯学部の学生を教え始めた最初から、学生は「どうして歯医者になるのに遺伝学なんて必要なんですか?」という質問を繰り返してきました。そのための説明も講義に盛り込んであるんですが、まあ、最低限の勉強で済ませたいというだけの話なのでほぼ無視しています。優秀な学生さんはそういうことは全く聞いてきません。
コロナのおかげで世の中でPCRという単語がもう一般常識並みに誰でも知っているようになりましたが、それがなんだか説明できない医者にはかかりたくないと思うのでそのように説明してます(笑)。
> 遺伝学、特に分子遺伝学のデマンド多く
需要のあることは良い事です。それも、得意な事で、他人が代替できないようなことは。
たしかに、科目の名前だけで中身が想像できない場合、「なぜ、この科目が必要なのか」を説明する必要がありますねぇ。それも、学生目線で理解できるように。
> 最低限の勉強で済ませたいというだけの話なのでほぼ無視しています。
そういう学生は、後々苦労することになります。「前の授業で説明したよねぇ~」という事になりますので、スライドを掘り返して読むことになりますが、重要なネタは行間にあったりする訳で。で、授業のビデオを見直して、気が付けば良いのですが…
こんにちは、現役lecturerさん。
全くその通りです。実は私、日本では植物の遺伝子関係の仕事をしていたのですが、ラトビアでは全く需要がなくて、転向しました。需要ないと色々難しいですよね。
歯学部の学生向けに歯に関するトピックをふんだんに盛り込むと、なんとなく必要なのかなって思ってくれるかもしれませんね。歯科医になってもいないのに、勝手にこれは必要ないとか判断しているところが若者あるあるですね。
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