ページ

2021年3月31日水曜日

読める本と読めない本

管理人はdyslexiaではない。

ただ昔から、読める本と読めない本があるのである。世界の名著シリーズも、読めたのはほんの1−2冊である。ヘルマンヘッセの車輪の下とか、表現が美しいと高校生の時に思って頑張って読もうと思ったのだけれど、完読することはなかった。世界の名著シリーズの中で完読できたのは、ゲーテのファウストとパールバックの大地であった。あとはもう全然。大学生の時に読めたのは、生物哲学関係だけであった。

つまり、興味の持てない話はどんなに頑張っても読めないのである。
どうしてファウストを読めたのか、それは戯曲形式をとりながらも、悪魔と人間の取引みたいなものがどうなるのか、と興味をそそられたからである。パールバックの大地は、結構な大作なのだが、まあ、世代から世代への財産の引き継ぎ運営みたいなものがなんと難しいことか、と言うところに惹かれたのである。初代が頑張って、次世代がダメにしてしまう、でも3代目はどう?そこが知りたかったのである。

生物哲学はとても面白かった。
どの本を読んでも新鮮で驚きがあった。偶然と必然とか、生命の糸とか、パラダイム理論とか、読むほどに引き込まれていったものである。

さて、最近読めた本は、歴史物と遠藤周作である。遠藤周作の本で手に入る物はおそらく全部読んだ。彼のキリスト像が多分そうなんだろうなと納得できるところだからである。コロナ禍で時間があるので、世界の名著シリーズで「従姉妹ベット」「月と六ペンス」「アンナカレーニナ」「罪と罰」に再挑戦するも挫折。こういう読めない本というのは、努力しても読めない。毎日コツコツ読んでも前日読んだところを覚えていない。興味がないのが丸出しなのである。

実用本とか自己啓発本とかいうジャンルは、Amazonで目次を見るだけで内容がほとんど把握できてしまう。読むに値しない。

さて、実はこの世界の名著シリーズは母の形見である。

「お母さんね、時間ができたらこれ全部読みたいのよ」

と母が言っていたのを鮮明に覚えている。ああ、母は読書好きの人なんだと思った覚えがある。何だか突然、世界の名著シリーズを買い込んで、本棚に並べていた。だが、記憶の限りでは母がこれらの本を読んでいたところは見たことがない。母が後年これを読めたのかどうかはわからない。でも母が読みたいと言っていたのなら、ちょっと読んでみようかと思ってラトビアまで持ってきたのだが、無理である。思うに、母はきっとこの名著シリーズを読んでいない。母はアガサクリスティとかの探偵物の大ファンで、そういう本を読んでいたのは知っていた。多分、この世界の名著シリーズは、買って満足したケースなのだと思うのである。

ちなみに父は全く完璧に読書しない人で、多分管理人の知る限りで父が読んだのは「NHKに支払わないにはどうするか」と言うような単行本だけだったと思う。弟は確か、3月戌の日と時をかける少女しか小説は読んだことがない。多分、そう言う家系なのである。興味のある本しか読めない。

11 件のコメント:

さんさん さんのコメント...

だいぶ以前から管理人さんは
「私文学的素養がございませんの、ハイ」などとおっしゃっていましたが
かなりな読書中毒な私、このオーストラリアに住んでいても日本の文庫本だけで軽く3000冊
でもその中には試し読みしたにもかかわらず買って持って帰ると”読めない”’読みたくない”本が必ず混ざります。読めない本ってありゃこまりますねぇ。
おまけにここ1年ほど意識に上るのは読書って作業は目が文字の形で印刷された情報を認識して脳にそれを送る。脳は受け取った情報から「場面」の時間的な変化や人物の心理、過去からの影響などなどを加味して脳内に”状況”を組み立てる。
この組立て作業がめんどいなぁ、しんどいなぁと感じる時が多くなった。農作業でも昔は昼飯の後ちょっと休んであと1日ずっと働くことができたのに意欲はあっても体が動かない、続けられないのと一緒で体力だけでなく脳力も老化してるのが感じられます。

もうしばらくするとせっかくコメント書いても読み返すと自分でも「何言いたいんだよっ」的な支離滅裂文章を書き散らすようになるかも。
時の流れとヒトの身は…などという言葉が身に沁みまするです。


Mikija さんのコメント...

おはようございます、さんさん。
おお、さすがたくさん読んでおられますね。すごいです。
私が思うに、アウトプットはインプットよりも容易です。だから大丈夫。コメントは続けられます。おかしなコメントになってきたら、遠慮なくちゃんと言います(笑)。
組み立てが面倒くさくなったのは、きっと、興味がなくなった分野だからじゃないですか?私なんて、恋愛話には全く興味が湧きませんし、誰かの苦労話とか、想定の浅いSFとか全くダメです。

かまくら さんのコメント...

私も最近は読めない本が増えてきました。高校生の頃はアンナカレーニナもちゃんと読めたのに(罪と罰はその頃も挫折しましたが)、今は目が文を追ってくれません。
吉村昭という作家が亡くなるまでは、彼の文が大好きで殆ど読んでいたのですが、亡くなって大分経ち新刊が出なくなってから、本を買う頻度も減ってしまいました。それでも、日本に帰るとさんさんのように本屋で凄い金額を使ってしまいます。本屋お勧めの本を見ると、最近の日本人がどんな本を読むのかを知りたいと思うのでしょうね。

管理人さんの文を読んで生物哲学というのは面白そうだな、と興味が出てきました。最近は目が非常に疲れてしまうので、本が読めるか分かりませんが。管理人さんのお父様の実用系の本は楽しそうですね。

紫陽花 さんのコメント...

元々本を読むのは好きではなかったので、老眼の今はあまり読みません。読めません。
赤毛のアンから始まった読書は、銀河鉄道の夜が読み取れなくて、中学時代の夏休みの
読書感想文を書くのに大苦戦したことを思い出します。
若い頃は翻訳物の方が好きだったのですが、いつのことからか翻訳物が頭に入らなく
なってきました。さんさんは読書家であることは、そして字だけを追う読書では
なくて、キチンとインプットされた読書家であることは常々感じていましたが、
それほど読まれたとは脱帽です。

家族の中には本の虫、活字なら何でも読みたいというタイプやら、高校生ぐらいまでは
あまり読書は好きではなかったのに、大学生社会人になるほどに本を読むようになった
タイプやら色々です。ただ読んだ時の年齢によって読み取り方は随分違うようです。
感想文を書くために読むという時が一番辛い読書です。

megmeg さんのコメント...

管理人さん、こんにちは。読書は好きです。管理人さんのブログ書籍化、お待ちしてますよ〜!読み出しても興味が持てない類いも多いですが、そういうものはどんどん飛ばしてますよ。子どもの頃父のプレゼントが読み物なら買ってやるとなってて、偉人の伝記を買ってもらってました。キュリー夫人とか織田信長とかバラバラ。図書室、図書館が好きになって、高校では司書の先生と仲良くなったり懐かしいです。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、かまくらさん。
私は最後に日本へ旅行したのが2014年の春で、その時にローマ人の物語の単行本を10冊ぐらい買い込んできたのですが、いまだに読み終えていません。夏休みに再挑戦したいですが、どうなるかわかりません。
うちの父親は本当に驚くぐらい本を読まない人でした。でもあの本を読んだということはどうしてもNHKに支払いたくなかったんでしょうね(笑)。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、紫陽花さん。
やっぱり見えにくいと本は読む気になりませんよね。読書感想文、私も苦手で、いつも本の後書きに書いてあることを適当に要約して書いてました(笑)。感想文って、「つまらなかった」の一言で済ませられないところが辛いですよね。面白くなかったから読めなかったし、感想は「つまらなかった」なのに、それ以上何か書けと言われても。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、megmeg殿。
書籍化、がんばります。夏休みの課題にしておきます。
おお、ここにも読書好きの人が!私は図鑑とかを眺めるのは好きなんですが(笑)。村上春樹を「ノルウェーの森」までは読んだんですが、それ以降は読めなかったです。

さんさん さんのコメント...

百科事典は私も大好き、オジィの(私じゃありませんよ、明治12年だか生まれの生まれの私のオジィです)”書庫”にこもって世界大百科事典なんぞを読むのは密かな(目が悪くなるから外へ行って遊びなさいって追い出されることよくあった、なに谷崎潤一郎なんかがそこいら辺に混ざっている所為でありますよ)、痴人の愛なんてね)
痴人の愛だっていいじゃん、と思うんですよ要はモチベーションを持てるかどうか、何も世界名作全集を片っ端から読み尽くさなくても、いやそういう方だっていらっしゃるでしょうが一人ひとり顔が違うように一人ひとり「オラこっちが好き」という好みは違っても読む楽しみがあったほうが人生味わいが深くなるような気がする。

第一「名作全集」だって何と何を入れるかは編集委員の偉いさんとどうやったら余計売れるか煽りたい編集者の妥協の産物、そんなもの蹴飛ばして「オラこれ好きだ」で本を選んだってかまやしねぇ、と私は思うんです。

さんさん さんのコメント...

管理人様、あなたが頼りです
「あいつもボケてからに老醜晒すようになってどうしようもねぇなぁ」なんて言われる前に
「さんさんソロソロですよー」って引導渡してくださいね。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。
日本文学は割と好きだったりするんですよ。短編なら読めます(笑)。今は昔の日本文学がネットでただで読めるんですよ。青空文庫っていうボランティアの方々がそれはたくさんの日本作家の作品をネットにあげてくれています。著作権が切れてるものなので、気兼ねなく読めます。銭形平次がもう著作権切れてるんだとか結構発見もあります。
https://www.aozora.gr.jp/

大丈夫です。やばくなってきたらちゃんと引導渡しますから、ご心配なく(笑)。