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2020年11月20日金曜日

無事、関税を払う(日本からの小包受け取りに関する覚書)

 さて、ラトビアの税関が全てのEU外からの郵便物をチェックして税を徴収しているのかはわからない。今まで、管理人は日本から送ってもらったEMSに関しては一度も関税で引っかかったことがなかったので、都市伝説的に「EMSだと税関スルー」と信じていたのであった。だが、今回EMSなのに止められて、今までと何ら変わらないということを考えると、きっと無作為抽出をしているのだと思うわけである。あくまで推察ではある。

個人認証ソフトが期限切れとなって、銀行口座にログインできなくなった案件は解決した。それに関してはまた別件で書くこととして、今回は関税の支払いについて書いておこうと思う。

関税の支払いはネットで自分で申告して自分でオンラインで支払うのである。

申請と支払いはhttps://eds.vid.gov.lv/という税務署のサイトから行える。このサイトは、ラトビアのpersonal codeを持っている人なら利用可能である。personal codeを持っていない人に関してはさっぱりどうしたものかわからない。きっと税務署に出向くしかないのだと思う。Importa muitas deklarācijas pasta sūtījumiem(郵便での輸入に関する申請)を選択し、左側にあるメニューから新しい申請を選択して申請書を作成する。

全部ラトビア語?と悲しい気分になるが大丈夫である。画面右上で言語を選択できる。

ここに必要な情報を入れていくのだが、必要な情報というのは郵便局がショートメールで送ってくるトラッキング番号とPUDという預かり番号と発送者の送り状情報(送り主の氏名住所、内容物とその各重量、各金額等)なのである。発送者の送り状情報は郵便局はショートメールで送ってくれない。郵便局まで来て写メして一旦帰って何とかしろということなのである。

これを一つ一つ入力すると、日本円から勝手にユーロ換算して総価格を算出してくれる。そして、次の画面で、

「45ユーロまでは税金が免除されます。次のうちのどれを免除にしますか?」

という親切とも不親切とも取れるメッセージが表示される。
つまり、小包の中身を面倒くさいからといって「婦人服 100ユーロ」とか申請すると免除が受けられないのである。細かく区切って申請して、組み合わせで45ユーロに近い金額で免除を受けられるように申請するのがコツなのである。

それで申請をしたら画面下のcloseを選択すると「支払い待ち」という項目が出てくるのでそれをクリックして支払えばオッケーである。ちなみに今回管理人が支払った税金は日本円にして300円である。友人が細かく区切って内容を送り状に書いてくれていたので、申請したものをなるべく45ユーロに近く免除を受けられるようにできたわけである。ちなみに、この申請した品物は一つ一つ関税が違う。なので、金額が大きいからとかではなく、色々免除の組み合わせを試してみると最適な免除品がわかるのである。

さて、品物は関税が気にする何なのか、というのが結構よくわからないのである。というのも、品物カテゴリーには日本の事細かな製品に当てはまるものがあまりない。乾燥味噌汁は一体何に当てはまるのか?魚ダシだから保存した魚か?とその項目にしてみたらどうやら禁輸品か何からしくてエラーが出た。だが、その後乾燥野菜にしたらオッケーだった。ホッカイロに至ってはもうどうしようもない。とりあえずwarking aidという謎の項目にしてみた。冬の散歩に必需品だからである。ユーザーフレンドリーなことには、ちゃんと編集が可能なのである。

そして、申請書をサブミットして1分後には「未支払い 1」という支払い催促項目が出てきて、クリックすると銀行に飛んでそのまま支払いできるという具合である。つまり、完全に自己申告制で、誰もチェックしていないんだと思う。だって、申告して1分で税額が確定するのである。

ま、とりあえず、小包が受け取れる状態になって嬉しい管理人であった。


10 件のコメント:

さんさん さんのコメント...

いやいやいや、管理人さんあなたはすごいお人だ。
すごいとは思っていたし何度かそのようなことを書いてはいるが真逆にここまですごいとは。

えらいッ!この役人が決めた迷路をたどって何時間、彷徨の果てにE2.5払って受け取りもらって郵便局へ行って引き換えに小包受け取って帰宅できる。決して「エエ、もう」なんて癇癪起こさない。

ほとんど私と同じ人間とは思えないタフネス、すごいッ!

しかし何たるお役所仕事、世界中でお役所仕事といえばインドとロシアと相場が立っていますがやはり占領時代の名残なんでしょうねぇ、台湾産のそうめんが美味しかったり韓国の海苔巻きにタクアンが入っているようなもの…かも。

しかし「ママ」のお話を聞くたびに我が母のことが思い出されます。上級国民としての自意識と誇りと家族にそれを押し付けるお方でした。あっちへ引越しされて茫々三十年いまでは懐かしく思えますがあの我が母の管理監督下を逃れたい、その一念が凝り固まってオーストラリア移住までたどり着いたかと思うと「因果はめぐる小車の」なんて。

しかしロシア語のワルクチ「よくもまぁうちの嫁に教えたわねっ」ってんでお友達とも疎遠になる、リガと東京うすら1万キロ離れていてもなんとこれだけ似たような方が居たものだ。
♪そんな時代もあったねと…中島みゆきが思い出されます。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。

今日は頑張りましたよ。唯一の解決策がカードリーダーを手に入れることだったので、朝10時から家電店へ行ったわけです。でもそこにはなくて、あちこち回って全然なくて、最後にマッキントッシュ関連の専門店へ行ったら、やっぱりなかったんですが、粘ってリガにある支店でどっかにあるだろうから調べてくれと頼んで、今まで一度も行ったことのないショッピングモールに在庫ありとの情報を得てカーナビ頼りでたどり着いて買ってきました。

あらまあ、さんさんのお母様とママが似てるなんて!
うちの旦那がよくクリスマス前とかイースター前になると調子が悪くなってたのを思い出します(笑)。
息子さんは逃げられないから大変ですよね。

現役lecturer さんのコメント...

ロンドン郊外から、おはようございます。木枯らしが吹いて、今週末も郊外電車が「落葉の為、運休」です。
最近、国際郵便の規定が変わったようで、先日、私も「課税小包を保管しています」との葉書を受け取り、郵便局のサイトに見に行くと、「税金£○○と手数料£xxを支払え」と。カードで支払って、小包は翌日に配送されました。
税金(関税は0で消費税のみ)よりも手数料の方が多く、新手の収入源ではと疑っています。

さんさん さんのコメント...

管理人さんスゲェ〜
と連呼いたしましたが考えてみると「どこが」スゲェのかについての言及がなく理系女子である管理人さんには甚だ持って「意味不明じゃん」などと叱られる恐れも。

改めて何がスゲェとこの老人に思わせたかについてまぁ所詮文系脳での分析ですからたかが知れておりますが思うところを述べさせていただきます。

まず何が一番感心したって管理人さんは「自分にあてた小包の受け取りの問題なんだからこれはあくまでも自分の問題であって自分で解決せねばならぬ」と一筋の迷いもなく思い定められているところがすごい。
いくら英語が達者だラトビア語だってどんと来いと言ったって官庁用語とか諸々の諸手続きなどはそれぞれの国によって”くせ”がある。同じ言葉であっても「はて、これはこう解釈すべきか、いやそれでは後半の段落との意味のつながりが…」と悩むのは母国語以外の言語で官庁用語を解読する場合の難関であります。

しかるに管理人さんは始めっから「これは私の仕事」と旦那様の援助を期待せずに取り組まれた。個人主義と合理主義を混ぜて1時間杵でついたような行動、何十年経ってもどこかに日本人を引きずっている私から見るとただ頭が下がります。

次に一山超えて景色が広がるかと思えば向こうに広がるさらなる山並み、カードリーダーがなけりゃ話は一歩も進まないとわかってから探しに街に出るとあそこにもないここにもない、でも諦めない。これは課題を解決しようとしている時の管理人さんの姿勢を見る思いでここでも敬服。

最後に全身これ理科脳、合理主義の塊のようでいてあさげとかホッカイロとか送ってくださった中身の価値ではなくて送り主の厚意を無にしない、合理主義というものはどうかすると努力と結果手の入るものとを秤にかけて針がどこいらを指すかで物事を決める人がいる。
この場合管理人さんは「はるか離れた日本でこれから来る極寒のリガの冬を越す管理人さんを思いやる人の心遣いを一番の重いものと評価なさった。人の心遣いを嬉しく大切なものと感じられる、心と心のふれあい。これも感動ものであります。

最後にその悪戦苦闘を悪戦苦闘に終わらせないで「わぁぁぁぁ、ひどい目にあったぁぁぁ」って笑い話にしてしまえる、つまり悪戦苦闘する自分を外から眺めるゆとりユーモア、これがいいです。

教えを請うお師匠様として心から敬意を感じます。

紫陽花 さんのコメント...

そういえば昨年だったか一昨年だったかクリスマスプレゼントを受け取るのに
お義母さんは税金を払わなければならなかった、ということを娘が言っていた
のを思い出しました。てっきりコロナで荷物が少なくて暇な分チェックを
暇つぶしにしているのかなあ、なんてお軽く考えていました。運の問題か
どうかは分かりませんが45€ライン、気をつけます。

EMSで送ろうとして送れなかったものは咳止めの薬。公式の薬の内容証明を
添付しないと送れないと郵便局で言われてしまいました。EMSの封筒も申告書も
書いて窓口へもって行ってからです。薬ということは伝えたので封筒売る前に
言って欲しかったです。その時は送らなければならないという義務感で頭に
血が上っていて封筒代を損した!ということは思わず、それより途方に
暮れました。本局に行ったのが幸いしてあれこれ調べてくれて、日数はEMS
より多少かかるけれど、普通の航空便の小包で送れることが分かりました。
粉の飲み薬がよくぞ送れたと今でも思います。妙なところでチェックは厳しく
粉末の薬なんて一番怪しそうだのにOkというのにはちょっと驚きです。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、現役lecturerさん。
落ち葉で運休って。。。
何やら国際郵便の規定が変わった感ありますね。日本語でググってみたら2021年1月1日から送り主がデジタル申告書を作って、印刷したものじゃないと受け付けないとか書かれてました。その内容が今回私が申告した内容とぴったり合致しているので、きっとその前哨戦って感じなんでしょう。
それにしても手数料って。。。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。
いやはや、褒めすぎです。
送ってもらった中身がいつも心のこもった日本のものチョイスなので、受け取りたくて頑張りました。手間とか税金とかは問題じゃないです。毎年、ホッカイロを荷物の中に入れて送ってくれるんです。これが本当に冬場の通勤や犬散歩を格段に快適にしてくれます。寒いだろうからとにかく暖かくしてという友人の気持ちがこもっています。痛いほど嬉しいのです。日本では今こんな食品が流行っているよとか、これ試してみてとか、私にとっては宝箱そのものです。それを受け取るためなら何でも頑張れます。それに今回手順を踏みましたから次からはかなりスムーズにこなせると思います。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、紫陽花さん。
咳止めは成分によって禁遺品になっている国があるのでそのせいだと思います。でも普通郵便で送れるっていうのも謎ですね。国際郵便は謎が多すぎます。コナ系のやばそうな雰囲気のものはきっとワンコが検知してくれるので案外緩いのかもしれないですね。
ラトビアの郵便局から液体を送ろうとすると必ずダメだと言われます。あと、魚の缶詰とかもだめです。なぜだかわかりません。日本へ何か小包で送ろうとすると、郵便局で箱を開けて、中身を全て見せないといけません。それで、これはOKこれはダメとチェックされます。

現役lecturer さんのコメント...

> 021年1月1日から送り主がデジタル申告書を作って、印刷したものじゃないと受け付けない
は、アメリカ向けがメインのようです。その他は、国によって遅延の原因になることもある… とか。
税関処理の問題のようで。その他の国でも、EMSだと必須とか。まとめて書いて無いので日本郵便も親切でない。
イギリスのRoyalMailでは、そこまで言っていないので。強いて言えば、税関申告書のフォーマットが
変わり、バーコードが付いたくらいで。電子申告、タイプのプリントとは言っていません。

ホッカイロですが、発熱物質という事で国によっては禁制品になっています。日本ではメーカー限定でOK。
私は、白金触媒の懐炉に、ライター用のオイルを入れて使っています。
最近は、蓄電池付きの電気懐炉がスポーツ・ショップのスキー用品のところにあります。桐灰懐炉の隣に。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、現役lecturerさん。
何だか色々と面倒臭い感じですね。ラトビアの郵便局も特に何も言っていないのですが、ラトビアの税関はオンライン申請を推し進める感じの新しいページができていたので、きっと何か意気込んでいるのでしょう。役所が何か意気込むと一般民間人は戸惑うことが多いですよね。