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2023年11月7日火曜日

ザワークラウトのスープ(カーポワステズッパ)

冬の定番スープである。

ザワークラウトはラトビアには一年中あるのだが、やはり食べたくなるのは冬である。ザワークラウト自体は肉料理、特に豚肉料理の付け合わせにぴったりで、野菜嫌いの旦那でもこれだけは好んで食べてくれるありがたいものである。

ザワークラウトのスープはこれまでも何度も書いてきたものでラトビアの国民食である。豚肉でとった出汁がベースでザワークラウト由来の酸味の効いたものである。食べる前にカリカリと胡椒を引き入れて食べるのがたまらない。ラトビアの多くのスープはサワークリームを入れて食べることが多いのだが、これにサワークリームを入れる人を見た覚えはないような気がする。

具はザワークラウトのみ。出汁には豚のリブを使って電気圧力鍋で20分加圧後自然リリース。味付けは塩胡椒のみ。いやというほど繊維質の取れる優れもののスープである。
黒胡椒をガリガリ振って。
ザワークラウトのスープは普通に鍋で煮込もうとすると実は大変時間がかかるものである。2時間ぐらいは見ておいた方が良い。というのも骨やリブなどの出汁取りよりもずっとザワークラウトを柔らかく煮ることに時間がかかるのである。ということで圧力鍋の使用をお勧めするわけである。肉料理などの付け合わせのザワークラウトの煮込みも同様である。そして、とても大事なこととして、ザワークラウトの水分をよく切るということがある。これが多いと酸味がキツくなってしまうからである。

今日のスープもママに教えてもらったものである。


5 件のコメント:

さんさん さんのコメント...

ははぁ、ザウアークラウトを煮込む前にあの漬け汁をよく絞ること、、これは知りませんでしたよ。
リガの中央市場の肉屋さんの隣でデカいポリタンクから千切りキャベツを山ほど、文字通り山ほどぼたぼったそこいら中に汁を飛ばして売っている光景は天井から差し込む一筋の朝の光と一緒に記憶に鮮明ですがそうですかあれはコテコテに煮ないと硬くて食えたもんじゃ無い、その際は汁をよく絞ること、これで単に「知って」いることが生きた知識になりました、ありがとう。
と言っても宮崎で間も無く生を終わろうとする老人には福岡にはドイツ料理屋はないかもしれないしもう私にはザウアークラウトを料理する機会はないであろうからこころの中にしまっておくだけの知識になってしまいますね。
いいんだもん、使う機会がなくてもあっても心の中の正しい知識が増えてこそ生きて来た甲斐があると言うものです。

さんさん さんのコメント...

投稿ボタンを押してから改めてお写真をしげしげと拝見いたしまするとコレはしたり、スープとつけたキャベツが渾然一体、とろとろに溶け合っておる様に見えるではありませんか。
「まず煮込みに二時間は最低かかるから」と書かれているのでさすがラトビアのキャベツは日本のの様にへなちょこではない、二時間は煮込まなければ降参してヒトの口には入ってくれない針金の様な筋金入り?とチラと思いましたがここまで「参ったか」と言うほどに煮込むスープとは思いもしませんせした。

コレもリガでの思い出ですが郊外の野外博物館で農家が移築されているところを拝見しましたが暖炉の壁に鉄のカギ棒が取り付けられて鍋を火にかけたり炉外に取り出したりできる細工がしてあるのを見て日本の田舎家の囲炉裏に仕掛けた鍋を上げ下げする自在鉤の細工を瞬時に思い出し「なるほど人間は限られた燃料で煮炊きと暖房両方に火を使う時には同じ工夫をするもんだ」と痛く感心したことを思い出します。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。
中央市場のザワークラウト売り場では山盛りになっているキャベツは試食用なんですよ。売り物はさんさんのみた大きなポリタンクから取り分けてくれます。煮なくてもフレッシュのザワークラウトは美味しいです。歯応えがあってシャキシャキしてます。まあ、漬物ですからね(笑)。ただ、煮物にしたりスープにしたりするとクッタリクタクタになるまで煮込まないとちょっと、ですね。

野外博物館は面白いですよね。家の中もいろんな工夫がしてありますが、母屋の外に「夏の台所」というのがあって夏の暑い時に屋内で料理をして暑くなるのを避けてたりします。ベッドも今の背の高いラトビア人からは想像できないほど小さなベッドです。

さんさん さんのコメント...

そのベッドの寸法や部屋の間取りの小ささは私も気づきましたが「きっと長い材木が手に入りにくかったんだろう」って自分で納得していました。って周り中森だらけのラトビアで材木が不足するなんてことはないのにねぇ。
しかしわずか数世紀前のラトビア人が背が低かったなんて考えもしませんでした。 昔の戦争に負ける、占領されると言うことは女性には酷い目に遭うのと同義語でしたでしょうが結果ロシアやドイツの遺伝子が混じってラトビア人の身長が伸びた?今どきあの広場の名前は思い出せませんがデカい教会の前の広場を歩いているラトビア人男女の背の高さ、いや足の長さは圧倒されるばかりでありましたっけ。
何が良くて何が悪いことか100年以上経ってみないと分からないことだらけです。

Mikija さんのコメント...

こんにちは、さんさん。
ラトビア人もそうですが、実はオランダ人もそうなんです。彼らはもともと背が高くなる遺伝子バリアントセットを持っているんですが、背の高さはたくさんの遺伝子と環境要因の二本立てで、近代になって子供時代の栄養状態が良くなったから背が伸びた、という解釈になってます。実際、ママの時代までは割と身長が低かったりします。
ああ、さんさん、良いところに気づきましたね。身長の差は実は脚の長さに依存するんですよ。なので、背の高い人と背の低い人が同じ高さの椅子に座ると皆大体似たような高さになります。